5話
あやめの用意した計画に乗ることにした奈緒。
如月弥生という偽名を使い、単身赴任中の夫と二人の大きな子供がいるという設定、履歴書、スマホ、盗聴器等を渡された奈緒は、あやめに送り出された青柳が勤める出版社に向かった。
ライターの仕事に憧れを抱いていた、子育てが落ち着いた主婦という流れは違和感なく、何よりも胸元が開いた服装で谷間を強調し、しっかりスケベ心を刺激した。
そして、青柳が抱いたスケベ心で採用されやすいよう、女性用アダルトグッズの記事が書きたいのだとあけすけにぶちまけた。

熱意で立ち上がったように見せ、その拍子にお茶を零すと、尻を突き出す体勢で慌てて拭き始め、大胆な胸元をもっと無防備にアピールしていく。
そして青柳の足元にもするっと近寄り、しっかり見れるように熟した谷間をどんどん押し出した。

見た目は貞淑で清純そうな人妻なのに、隙だらけのギャップを狙ったシンプルな色仕掛け作戦。
母親と二人暮らしで未婚の青柳に対し、あやめはハニートラップという最適な情報収集作戦を立てたのだった。
まさかマンション建て替えの件で近づかれたなど考えもしてない青柳は、実際にアダルトグッズショップに連れて行った時の奈緒の慌てよう、使用感を記事にする用のローターを渡した時の反応を思い出し、オナニーの妄想をしながらうまい酒を飲み、下卑た笑みを漏らしていた。

翌日、青柳はさっそく本社の会議室で奈緒と二人きりになりローターのモニター記事についてあれこれとアドバイスしつつ、それとなくいやらしい方向に持っていこうと企んだ。
どのくらいの強さで、どの場所に、どうやって気持ち良くなっていくのか事細かく。
そう言う視線は常に奈緒の谷間で、そうさせている奈緒もプライドを捨てて、胸に手を這わせて生々しい実体験を伝えようとしながら、恥じらいを混ぜるのも忘れない。

逆に奈緒が話題を振ったところで夜も更けてきたいい時間になり、青柳は飲みながら話の続きをしようと誘い、奈緒も喜びを表現しながら食いついた。
まるでモテて来なかった人生を送ってきた青柳は、店に入ると自分のジャーナリストとしての考えを真面目に話し、正義感溢れる部分をアピールし始めた。
過去の青柳の記事についてあやめに仕込まれていた奈緒は、その記事を読んだから一緒に仕事がしたくなったのだと答え、うだつの上がらない中年男の承認欲求を刺激していく。
青柳はちょろく、スケベ心から普通の恋愛感情を膨らませ始めた。

するとあっさり、マンション建て替えについて自分から話し始めた。
やはり、建て替え主導側の持田が中抜きを企んでいるらしかった。
持田が私服を肥やそうとする結果、いわゆる手抜き工事が行われて住人全体が多大なる被害を被ることになるので、青柳は正義感から証拠が揃い次第、世間に公開するつもりだという。
悪事が行われようとしていると分かっても、奈緒の優先順位は息子の罪の隠蔽のままだった。
そして順調なハニートラップを確認したあやめは、今夜中にもう一押しして虜にしろと指示したのだった。





































