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6話

店を出た奈緒は覚悟を決め、酔ったフリで足元をふらつかせてしな垂れかかり、少し歩こうと誘いかけた。

 

自分から暗い路地に連れ込み、清純そうな見た目に反して積極的で蠱惑的な表情で見上げ、逆に戸惑う青柳に抱きついた。

 

うなじに温かい息をかけ、酔ったら淫乱になる女を演じて股間に手を伸ばし、息子を助けるために夫以外のナニをイカせようとした

狂った母性
著者名:鶴岡伸寿 引用元:狂った母性6話

 

 

もう青柳から見えない顔は罪悪感と躊躇とで、全く乗り気なものではなかったが、何を守るべきなのかを考え、ゆっくりと手を下ろしていった。

 

その時、通行人の声が近づいてくるのに気づき、咄嗟に身体を離したのだった。

 

 

奈緒はホッとした表情に変わり、青柳は通行人に恨みを抱いた。

 

それでも奈緒はすっかり酔いが醒めたという顔で、続きはまた今度と冗談半分にして、青柳に期待を抱かせてから今夜は別れた。

 

 

一人でゆっくり歩いて帰りながら、奈緒は自分がしようとしたことに改めて拭いきれない罪悪感を抱いた。

 

しかし家に帰るなり出迎えてくれた悠斗が、自分がするところを見て盗んで覚えたという温かい料理を作っていてくれた。

 

仕事を始めた母親への優しさに触れた奈緒は疲れが吹き飛び、嫌がるのも構わず守るべき我が子をギュッと抱きしめた。

狂った母性
著者名:鶴岡伸寿 引用元:狂った母性6話

 

 

 

一方問題のマンションに住んでいる青柳は、中途半端に興奮させられたことで、次は自分から奈緒を犯してやろうと考えていた。

 

 

 

翌日、あやめの指示を受けるために車に乗った奈緒は、中抜きについて知っていたのかをまず問い質した。

 

悪びれもせず肯定したあやめは、大金をすぐ手に入れるにはこうしたグレーな案件ぐらいしかないのだと言い返した。

 

ただ、青柳が考えているような中抜きによる手抜き工事は発生するはずがないともいう。

 

持田のやっていることは悪だが、建て替えにより業者を潤わせ、そのボーナスとして数%をもらうのは許容範囲だとし、ゼネコンで働いていた彼がそもそも自分が住んでいるマンションの手抜き工事を許すはずがないしさせるわけがないという。

 

尤もな理由で丸め込まれた奈緒は今日も当然、青柳を落とす役目を全うしなければならなかった。

 

人を騙し、証拠を握り、脅し、この件から手を引かせるのが奈緒のすべきことだった。

狂った母性
著者名:鶴岡伸寿 引用元:狂った母性6話

 

 

 

一方、畑と野本は大河原不動産の評判を落とす役目を任されていた。

 

店舗に乗り込んだ野本がネットの書き込みを持ち出して顧客データの改竄は真実なのかと問い詰め、大声で責任者を出せと騒いでクレームおばさんを演出。

 

店の前では、騒ぎに群がってきた野次馬に畑がさりげなく流布し、騒ぎを大きくしていく。

狂った母性
著者名:鶴岡伸寿 引用元:狂った母性6話

 

 

その騒ぎで大河原は青柳に泣きついて電話をかけた。

 

データ改竄が業界では当たり前のように行われている真実なせいで、否定することができなくなっていたのだ。

 

ここで自分たちの旗色が悪くなるのは避けたい青柳は、持田の中抜きを暴くためにとにかくうまく治めてくれと強く励ますしかなかった。

 

 

イライラは募ったがそれはそれとして、昨日の疼きを今夜中に発散したい青柳は、ゴージャスホテル特集だと持ちかけて奈緒に執筆を頼んだ。

狂った母性
著者名:鶴岡伸寿 引用元:狂った母性6話

 

 

もちろん、下心が透けて見えたが、奈緒は本当は優しい息子の人生を守るため、今夜で全て終わらせる決意をした。

 

 

感想

狂った母性4話5話6話でした。

唯々諾々とあやめの勢いに飲まれていってますが、現実でもこういう状況では思考が都合のいい方に流されてしまいがちなんでしょうね。

どこまで信用できるのかはさて置き、あやめは詐欺師でも成功しそうです。

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