何かの魔法アイテムだったのか、骸骨剣士の深い思いが起こした奇跡なのか。
ともあれジョアンナは、命を懸けた勝負に勝って一回だけ命拾いできた。
つまり、次にどちらかでも石化されたら、そっちは終わりだった。

二人を探し始めたコカトリスは転がっている石像には目も暮れずに踏み壊していく。
首が飛んだ無残な冒険者の最期を見ても二人は耐え、どう倒すか話し合い始める。
水魔法が効いたのは収穫だが、ジョアンナは連発できるほど魔力がない。
セリーヌの剣攻撃ではダメージを与えられない。
そこで新たな攻撃方法を思いついたジョアンナはセリーヌの正面で詠唱を始め、水に魔力を込めると、それを剣に垂らして魔法の剣に昇華させた。

店でも珍しい強そうな剣に心惹かれたセリーヌは、何とも幻想的な水を纏った剣に感嘆の声を上げた。
しかし、ジョアンナの魔力は剣の魔法強化で切れてしまい、今度こそぐったり膝をついた。
魔法剣状態は長くは保たないと忠告されたセリーヌは相棒の応援を受け取り、一撃で仕留めると約束した。
荒ぶるコカトリスの前に姿を見せたセリーヌ。
さっそく石化視線を向けてくる相手に正面から突っ込んだセリーヌは、あえて少し石化されるのを受け入れ、ここぞというところで目を閉じてハイジャンプ。
石化攻撃に胡坐をかいたコカトリスの首を一閃し、約束通りに一撃で打ち倒したのだ。

多くの冒険者を返り討ちにしたコカトリスを倒したセリーヌの雄姿を目撃したジョアンナは、グッとガッツポーズをキメて賛辞を送った。
そしてギリギリの勝負に生き残ったセリーヌは、爽やかな笑顔を返した。
安全になった最深部の探索を再開すると、程なく光り輝く書物を発見。
駆け寄ったジョアンナはペラペラ捲って中を確認すると、宝物みたいに胸に抱えて振り返り、守ってあげたくなる笑顔で氷の魔導書だと伝えた。

それは良かったが、瓦礫の中から目当てにしている秘伝書を探すのは骨が折れそうだとセリーヌが愚痴った直後、石化していた冒険者が次々元の身体に復活していった。
期せずして多くの人を救った二人は取りあえず、彼らを連れて街に戻ることにした。
































