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22話

瑞は保険医の藤本と昼食を共にしていた。

 

ベッドの上ではしたなく胡坐をかく女子高生の態度など気にしない藤本は、元来争いを好まない女性が、女性同士で争ってしまう決定的な理由とは何かを訊いた。

 

瑞は簡潔に、パンを咥えながらだと答えた。

ヒメノスピア
著者名:柳井伸彦 引用元:ヒメノスピア5巻

 

 

まさにその通りだった。

 

ろくな育てられ方をしていない瑞は幼少期から、母親の男癖の悪さのせいで、どこの誰とも知らない女に理不尽に恨まれ、復讐のために幼い命を何度も危機に晒されてきたのだ。

 

そんな危険な体験のおかげで、女とはどんな生き物なのか実体験を持って語れるようになった。

ヒメノスピア
著者名:柳井伸彦 引用元:ヒメノスピア5巻

 

 

瑞にとって男が絡んだ争いなど下らないことこの上ないものだが、遺伝子に組み込まれた子孫を残そうとする生命の働きがある以上、不倫・浮気は生物として当たり前のこと。

 

そしてハチに言い換えれば、絶対的存在の女王の遺伝子を最優先することから、働き蜂同士で争いが起きることなどあり得ない

 

 

玄野の存在が捨て置けない瑞は、兵士が女王に盾突くパターンがないのか訊いた。

 

藤本は女王が女王である以上、兵士が反旗を翻すなどあり得ないと断言するが、他の女王に仕える兵士なら違うという。

 

つまり、女王同士は敵であり、兵士にとっても違う女王は敵になるのだ。

ヒメノスピア
著者名:柳井伸彦 引用元:ヒメノスピア5巻

 

 

 

なのにヒメノスピアでは、その理に逆らう愚行が行われようとしていた。

 

 

姫乃は事もあろうに別コロニーの女王セレナの本校編入を認め、一生徒として受け入れたのだった。

 

当然服部たちはトチ狂った判断だと思わずにはいられず、セレナに兵士を増やされて学校どころかヒメノスピアも乗っ取られるかも知れないと危惧した。

 

建前として、大統領の推薦状云々と答える姫乃の考えは、国力、武力、女王としての経験、それら全てにおいてセレナに勝てるものが一つもない以上、ここは争う姿勢を見せずに穏便にいくしかないというものだった。

 

それに、今はヒメノスピアにいるのだから、セレナも自由気ままに好き勝手できる状況ではないはず。

 

ただし、汗をシャワーで流しながら決意した通りに、セレナが仲間たちに害を為すようなら容赦なく殺すつもりだった。

ヒメノスピア
著者名:柳井伸彦 引用元:ヒメノスピア5巻

 

 

 

そしてセレナも、あえて危険を冒して単独行動で編入の手続きに行ったのは、考えあってのことだった。

 

姫乃側でもセレナ側でもない、蜂の支配を疎んじている何らかの勢力を炙り出すため、わざと女王二人が同じ場所にいる歪な状況を拵えたのだ。

 

また、姫乃もそのうち殺すつもりだった。

ヒメノスピア
著者名:柳井伸彦 引用元:ヒメノスピア5巻

 

 

賢さを見せたと思えば、殺意を抱く者を傍に置く愚な判断。

 

美しくも醜い姫乃がやがて脅威になると判断したセレナは、多く殺してきた他の女王と同じように無慈悲に始末しようと考えた。

 

 

 

その頃玄野は、友人に荷物運びを手伝ってもらってから、いつもと同じように書類整理をこなしていた。

 

手伝った兵士の新崎は軽く休憩を取ってから部活に行くために席を立った。

 

同じ兵士として、友人として良好な関係を築いているように見えたが、玄野は行こうとする友人の新崎の不意を狙って針を刺した

 

なぜ刺されたのか分からない新崎はそのまま毒を流され、あえなく事切れてしまう。

ヒメノスピア
著者名:柳井伸彦 引用元:ヒメノスピア5巻

 

 

同じ女王に仕える兵士同士なら、争うはずがない。

 

姫乃暗殺を目論み、ヒメノスピア崩壊を画策する玄野二穂とは果たして…

 

 

感想

ヒメノスピア5巻でした。
面白度☆8 フルボッコ度☆8

5巻では玄野の正体が明かされるところまで描かれています。

暗殺に勧誘された瑞の悲運、警察の介入、JKがJKをフルボッコにした挙句のしてやったり顔。

瑞が可愛く思えてきた、パンチある5巻でした。

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