54話
予想だにしていなかった吊り。
アヤメは慌てふためき、素人がやれば怪我もしかねないと止めるが、他人のことなど顧みない津崎は聞く耳持たずにフックに縄をかける。
そのせいでまたギュッと縛りが強くなり、呼吸が乱れて体に熱を帯びていくアヤメ。
縛られているせいだと言うも、津崎は構わず片足も持ち上げ、吊りを仕上げていく。

屈辱を受けながらもまだ反抗的な態度を貫くアヤメにまたムラムラする津崎は顔を上げさせ、愉悦に浸りながら、なぜにそこまでプライドが高いのか問い、もう一方の足にも縄を通していった。
母親の店に行って路地裏で父親に襲われたアヤメは、挿入直前まで持ち込まれていた。
通報があったのか通りかかったのか、警官が取り押さえてくれたおかげで未遂に終わり、騒ぎを聞きつけた母親に抱かれ、共に悲しみに暮れた。
しかしアヤメのショックはあまりに大きく、一月経っても部屋から出ることもままならないほど。
母親にも励ましの声をかけられるが、学校の心配ばかりされるのが余計に傷口を広げ、悲しみと反抗心に拍車をかけた。
父親にレイプされかけるというとんでもない衝撃を受けた勢いで、仕事ばかりで全く構ってくれないことを詰り、離婚しても幸せに程遠いレイプ未遂に遭った不幸を責めた。

全く言い返せない事実を突かれた母親は、この機会に自分がどんな仕事で娘を食わせているか打ち明けることにしたのだった。
まだ酸いも甘いも何も経験していないアヤメは母親の店に連れていかれ、まさかの光景を見せられた。
マスクをしたパンツ一丁の男が、怪しい雰囲気の中で吊るされている光景だった。
娘に男の性的嗜好を満足させる仕事内容を明かした母親はむしろ自慢気に、誇りを持ってやっているし、アヤメがいるから頑張れるのだと笑顔で語った。
ちゃんとアヤメが一番大切だと言葉にした母親。
そう言われても戸惑いが隠せない娘に母親は続けて、だからあのクズ男のせいなんかでダメになるなと諭した。
自分がダメになっているという発想はなかったアヤメが声もなく驚く中、母親は妖艶にM男の肌に触れ、女は男より上に立つべきだと教えた。

まだ理解できないアヤメに母親が授けたものが、初めての縄だった。
ここが、アヤメが女として生まれ変わる瞬間だった。
女としての振舞い方、レイプされない護身術、男を支配するSM技術。
母親に言われたダメという言葉に多大なショックを受けたアヤメは他の選択肢を失い、母が望むままに縄を手に取ったのだった。

顔を上気させ、息を乱していくアヤメ。
いつもどこでも優位でいたい津崎は、知った風な口でアヤメの心境をベラベラと語り、さあ当たっているだろうと饒舌に続けていく。
その間も手を休めず動かし、アヤメの苦しみを原動力に最高の屈辱を与える縛りを完成させた。
完全に自由を奪われたまんぐり返し吊り。
乳房の形もくっきり露わにされ、穴が広がらんばかりの開脚で、女子高生にしてはセクシーな下着のデザインが細部まで見て取れた。

ゲス過ぎるド畜生な津崎は、歯噛みしながらも女の匂いを放っていることを素早く察知し、抜かりなく言葉責めで追い打ちをかけていく。
欲望に満ちたいやらしい目。
その二つが光を失うほどの罰を受ける大逆転はあるのか…




































