106話
巨大キノコの森、幻想的な光が漂う森、荒涼とした岩砂漠。
天気にも恵まれて軽快にパイコーンが走り続けてくれたおかげで、いよいよサンドリオまであと少しの所まできた。
彼はコールドスリープ状態の仁科を起こし、何がどうなって嫉妬深い神になったのか、多すぎる謎を訊いてやるぞと気合を入れた。
そしてやっと、朽ちつつあるビル街サンドリオが砂漠の山の向こうに見えてきた。

だがアマネが強引に手綱を引いてパイコーンを止めると、狼煙が上がっているのを指さして示した。
何か緊急事態が起きていると察した一行は、喜びの凱旋ムードを一旦消し去り、見つからないようにそっと窺ってみた。
そして、街の入口辺りに100人はいそうな騎兵隊がいるのを発見。
それは国母様直属の騎兵隊らしいのだが、それよりもカヅチとバニーユが何とも恥ずかしいホットリミットスーツで拘束されているのが気になった。

その中の一人、鎧でがっちり固めた隊長らしき女、ナクタが一歩前に出て、カヅチとバニーユに覚悟を決めろとばかりに声をかけた。
単刀直入に男はどこだと訊いたナクタ。
裏は取ってあると言われても、カヅチがポーカーフェイスで知らないと返すものだから、ナクタは仕方なく拳を握りしめた。

そして硬い拳で殴り倒した。
一発で血を吐き散らしても、カヅチは同じ答えを返し、また殴られた。
会話はさっぱり聞こえないが、彼が助けに行こうとすると、ルーミは数が多すぎて発情させるのが間に合わないし、騎兵隊は男を探しているはずだといい、彼を止めた。
ナクタは仕方なく、カヅチの口を割らせるために首に痣のある他の住人を連れてこさせ、一人の首に剣をあてがった。
涙を流して怯える住人を人質に取られたカヅチは、虚ろな目で非道な方法に屈する覚悟を決めた。

男はガリア討伐のため、ミースの街に向かったと白状した。
ミースと繰り返したナクタは、その方角を見るように遠くを見ながら、人質の首を刎ねた。
渋ったカヅチへのお仕置きで冷酷で残酷に人の命を奪った騎兵隊隊長ナクタ。

国母様に絶対の忠誠を誓っている騎兵隊は、男はこの世を混乱に陥れる存在だと信じ、見つけ次第の打ち首の命を遂行すべく、メ・リクサの合い言葉を胸に一致団結して咆哮をあげる。
それだけじゃなく、交尾経験者の証である首に痣のある子も漏れなく処刑対象だった。

首が刎ねられようが咆哮をあげようが、会話がさっぱり聞こえない彼は、取りあえず詳しい話を聞きに行くことにした。
感想
パラレルパラダイス104話105話106話でした。
結局例外なく女になっていくのは、予想通りの期待通りで良かったです。
本当にペコはドヤ顔が似合いますね。
https://www.kuroneko0920.com/archives/66173
https://www.kuroneko0920.com/archives/29783












































