93話94話
小鳥のさえずりが爽やかな朝。
滝でできた流れの中で水浴びをしていると、不意に男子に声をかけられて小さく悲鳴をあげた。

しかし、見た側はイラつくだけだった。
素朴で豊満な田舎女子に見える水浴び者は、実はまんじゅうと呼ばれるデブ男子だった。
片やおかっぱ頭はサイコと呼ばれ、この辺りがコリオという異常者の出没地域だと聞いていたので、長居はしたくないのに、まんじゅうが獲物も探さずにゆっくりしているのが堪らなくムカついたのだ。

こうして朝から騒がしい生存者二人に、島の縄張り情報を教えた先住者がいた。
サイコが何かの気配を感じた直後、何者かが矢を放ち、二人の喧嘩を仲裁するように間をすり抜けて岩に突き刺さった。
見事な腕を披露したのは二人が仕える褐色爆乳の女、マイル・ネコ・インゴだった。

マイルもコリオには出会いたくないようで、さっさと帰ろうと促し、年季の入っていそうなバイクのアクセルを吹かした。
マイルがバイクで悠々と帰るのを必死で追いかけて汗だく、息も絶え絶えになった二人が住まわせてもらっていたのは森の中の砦のような建物だった。
どうやらまともな生活ができているここを取り仕切っているらしいのが、占いババアな雰囲気を纏うマオモ・インゴだ。

少し帰りが遅くなったくらいなら、寛容に受け止めるマオモ。
マイルは乳首を半分はみ出させながら、二人が優雅に朝風呂していたせいだと見た目通りのギャルっぽさで告げ口。
するとサイコがまんじゅうに責任を押し付け、デブは罵り返すのだった。

捕らえた獲物を捌くのも任された二人はブーブーと文句を垂れるが、終えれば飯だと言われればちゃっちゃと動き出す辺り、まるで我がままな末っ子扱い。
二人も生きるためにここにいるのだろうが、もうジビエ捌きを嬉々としてやるほど順応していた。
マイルはガモウがオメグミを回してくれないことを愚痴り、忠誠心の欠片もないような様子だが、マオモは分かっているようだった。
ガモウは不満が露わになる頃にオメグミを回し、生殺しを絶妙に維持していることを。

































