そんな想いなど理解できるはずもないサラマンダーがいよいよ神樹の前に位置取り、フェラリス諸共消し炭にせんとファイヤーレーザーを吐いた。
神樹を見捨てて逃げることなどできないフェラリスが炎を浴びそうになったその時、ジョアンナが間一髪間に合った。

しかし神樹は炎に包まれてしまった。
その身が焼かれるように衝撃を受けたフェラリスは完全に冷静さを失い、火柱になった神樹に近づこうとする。
そこでサラマンダーはもう一発打ち込んで止めを刺そうとするが、今度はアルクが前脚に斬りかかって邪魔をし、ジョアンナに消火を頼んだ。
承ったジョアンナは詠唱を開始して魔力で巨大な水球を生成すると、アクアパッラを全体に浴びせかけた。
それでどうにか消火し切ることに成功したが魔力を使い果たし、今度はフェラリスに介抱される側に回ったのだった。

そしてアルクとセリーヌはまるでダメージを与えられないが斬りかかって足止めするしかなく、あまりに不利な戦いにアルクは尻尾でぶっとばされてしまう。
外界の人間が血を吐いて息を乱し、命を懸けている。
里の男たちは早々に逃げ出した。
感傷に浸って自暴自棄になった自分を恥じたフェラリスは全力を出す覚悟を決めると、アルクの口元の血を手で拭い取り、ここでも上から目線でマハトの力を受け取る意思を示した。

そして頬を赤らめながら血を舐め取った。
しっかり飲み込んだ直後、フェラリスは心臓が跳ねるような動悸に襲われて呼吸を乱し始めるのだった。

想像以上の血の影響に、フェラリスは息も絶え絶えに顔は紅潮し、悩まし気に眉を歪ませた。
ジョアンナをバカにできないしゃぶるのが大好きな美女処女エルフは、男が興奮するのも仕方ない初体験に驚いた表情を見せた。

溢れ出るフェラリスの魔力に驚いたジョアンナは、これなら水の精霊をちゃんと召喚できると思い、すぐに魔法陣を描き始めた。
杖の先っちょの蕾を花開かせて描いていくそれは、瞬く間に完成した。
満身創痍のジョアンナは水魔法を強化する補助魔法陣だと説明し、水の精霊を召喚するよう促した。
全力を尽くす覚悟を決めたフェラリスはもうジョアンナを小バカにすることなく魔法陣に飛び込み、戦隊ピンクのように着地を決めた。




































