初恋、ざらり2巻
クズ男の魔の手から逃げ出した有紗は岡村の部屋に行き着き、勢いのままに好意をストレートに伝えると、彼も同じ気持ちを返してくれて幸せが急上昇。
それは彼も同じで、アイドルの様に可愛く見えて仕方ない一回り近く年下の女の子と両想いに有頂天になり、処女だと思い込んで急いた性欲はぶつけまいと誓い、緊張と温もりの中で目を閉じた。

雨で桜は散ってしまったが、清々しい気持ちで仕事に向かう二人。
有紗は支援学校の自称スロプロの友達に恋の進捗状況を報告しており、決して障害があることは言わない方がいいとアドバイスされていた。
言おうが言うまいが自分が変わらない。
何より怖いのは彼が引いて拒絶すること。
一先ず伝えるのは先送りにして初めてのデートで水族館に行くが、入場料金を払うところから障害者に別料金が設定されていて言い出しそうになり、車椅子の人を見かけると無意識に目で追ってしまうのは罪悪感か仲間意識か。

ともあれこのデートではっきりお付き合いすることを言葉にして晴れて名実共にカップルになるや、有紗ママの男関係の荒さもあって、あれよあれよと同棲することに。
自分がしょんぼりしていると不安そうにし、笑っていると笑ってくれる彼。
有紗が幸せを感じてるように、彼も負けないくらいに美少女との日々に浮かれていた。

慎重でロマンチックでちょいねちっこい性テクの彼は、もうすぐの自分の誕生日に有紗と初セック〇して処女を貰おうと思い描くが、彼女は既に割と簡単に股を開いてきたし、職場のおばさん連中が自分の知的障害のことで最早陰口じみてきてるのが聞こえ、人伝に彼に知られるかも知れない不安があった。
浮気じゃないならどんな秘密も受け入れる。
彼はそういう態度を示してくれるが、やはりそう簡単に打ち明けられないのは今までの経験があるからで、言えないままに彼の誕生日を迎えて処女じゃないのも知られてちょっとショックに思われるが、障害についてもその程度の反応でと願わずにはいられなかった。

やがて梅雨の気配が漂ってきた頃、いつものように部屋でイチャついているふとしたタイミングで、有紗は障害について打ち明けた。
知的障害について大して知識もない彼は、言われなければ色々と平均よりずれている程度にしか見えない彼女の言葉に本当に驚き、好きな気持ちに偽りはないと思いながらも下半身は正直だった。

そして知的障害だと知った今なら、色々と抜けていたり知識がないのはそれが原因かと合点がいった。
かと言って可愛さに翳りはなかったものの、セック〇した後の賢者タイムに罪悪感がプラスされ、支援学校の友達に結婚という恋人なら視野に入れるべき選択を突きつけられると、本当に何も言えずに静寂が訪れた。
差別なんて意識はなくても、周りの態度に合わせて有紗を良くも悪くも特別視するようになっていく岡村。

職場のおばさん連中に疎まれ始め、彼が障害を知ってから明らかに変わっていることに嫌でも気づいて悲しみと自己嫌悪に陥る有紗。
親から結婚のプレッシャーを与えられている彼は、果たしてどんな選択をするのか…
感想
初恋、ざらり1巻と2巻でした。
まだまだ絵に拙さはありますが、主人公の足元の不安定な感じが伝わってくる気がします。
もう美少女という年齢ではありませんが、とにかく二人に幸あれ。












































