もちろんこのみだった。
鈴音からサヨ、サヨからこのみへと伝えられた省太の中身は大人で未来に帰ろうとしている説を信じたのだ。
彼はいなくなるというより、4ヶ月前の正真正銘の子供に戻るだけだと笑うが、彼女たちは笑えなかった。
もちろん、タイムジャンパーなんて最初は信じられなかったけど、よくよく思い出すと、やけに確信を持って未来の話をしていたのを思い出し、色々な点が線で結ばれて信じられたのだ。

どうして行っちゃうの?と訊かれれば、もう、クソニートで引き篭もり野郎の楽しみが、かつての好きだった同級生の輝いてる姿だったと打ち明けないわけにはいかず、その楽しみを取り戻すために帰るんだと答えた。
だって、15年間ずっと好きだったから、そんな子の未来を奪ってまでこの時代に残る意味はないのだ。
その告白にキュンとするこのみと、寂しさと失恋にむせび泣くサヨ。

さあ、時間になっていざダイブというとき、もう一回このみが引きとめた。
私は今の省太が好きだし、今の私を見て欲しい。
でも、ずっと思い続けてくれたあなたのためにも、あなたが楽しみにしてくれる一流の女優になるから・・・
だから、15年後の今日、この場所で待ってて、と待ち合わせのお願いをした。

彼は笑顔で約束を交わして、プールに飛び込んだ。

月に祈る鈴音。
母親に宿った新しい命を楽しみに待つ真夏。
省太への気持ちで苦悩するリオ。
風呂でサービスシーンを見せる奈子。
プールは光りに包まれ、省太を飲み込んだ。
彼の影は一筋の割れ目のようになって、眩い光りにかき消された。
感想
無邪気の楽園77話でした。
むりくり挟んできた奈子のサービスシーンでしたが、ほったらかしにされたリオがあまりに不憫でもう。
それと、もう全然出てこなくなった従姉妹に姉に、無邪気じゃない面子ももっと見たかったですね。
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