雛
大川の体から自分の体に意識が戻った潤は、実感がこもった小説のネタができたことに喜び勇んで部屋に帰った。
すると知らぬ間に、妹の雛が勝手に引っ越して来ていた。
話は聞いていたが、軽く滞在する程度ではなく、完全に荷物を運び込んでいた。
実は転校と言っていたのは嘘で、両親にも内緒でアイドル活動を始めたらしい。
それがやりたいことなら応援してもいいが、一緒に暮らすのは潤は不安だった。
まだ潤が実家にいた頃、雛が勝手にタンスを開けて彼のシャツを取り出して嗅ぎながら、ビクビクと身体を震わせて興奮していたことがあった。

それを密かに見てしまった潤は、それ以来、少し距離を置くようになったのだ。
そんなことを書き綴っていると、風呂から上がった雛がタオル一枚で覗き込んできた。

ただの妹なのに、あの時のことを思い出していたせいで、妙にドキドキしてしまった。
やはりこのまま一緒に暮らすのはまずいと思い、次の日に大家の意識を乗っ取って、なんだかんだ理由をつけて途中入居はやっぱり認められなくなったと伝え、出て行ってもらおうとした。
すると雛は、堰を切ったように泣き出してしまい…
由妃
潤が他人の身体に入った時に経験したことをネタにして書いた小説は、今までになく好感触で読者の反響も良かった。
その幸運に重なって、速水が顧問をしている演劇部から脚本のピンチヒッターを頼まれた。
速水が身体の乗っ取りに気づいているはずもないのに、どこか裏があるような気がしないでもなかったが、これを機にもっと速水の裏の顔が見れるかもと思い、引き受ける事にした。
だが女性が多い演劇部では目も合わせられず、男の部長の身体を乗っ取って色々情報を探ろうとしてから元の身体に戻った時、副部長だと名乗るエロい格好をした女性に見つかってしまう。

誰にも見られないようトイレの個室でゴースト能力を使っていたのに、副部長はドアを乗り越えて入ってきた。
ネットに公開されている話題の小説は、潤が書いたものだとも知っていて、さらにモデルが速水なのも気づいていた。
でも身体を乗っ取っているとはさすがに思っていないようで、覗き趣味があると思われていた。
彼女も人間観察をして芸の肥やしにしているらしく、その人間観察で雛が演劇部のヤリチン野郎に狙われていると教えられる。
潤はすぐにそのヤリチン鳥飼の身体を乗っ取って、彼の部屋を調べ始めた。
間違いなくアイドルやミスキャンパスばかりを狙うヤリチン部屋で胸糞が悪くなってきた時、隣の部屋から人の声が漏れ聴こえてきた。
声の主は由妃で、男3人に犯されて快楽に喘いでいたのだった。
しかもレイプではなく、鳥飼の顔を見るとアへ顔で輪に入るよう誘ってきた。

潤は幼馴染の裏の顔に嫌悪感しか感じられなかった。
感想
闇女ヤミカノ1巻でした。
面白度☆5 メンヘラ度☆9
どの女も大なり小なりイカれていました。
このサイキックエロサスペンスがどこに落ち着くのか分かりませんが、潤が刺されそうな未来がおぼろげに見えています。


































