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紹介作品の目次

3話

便座に塗られていた苛性ソーダのせいで、須田は酷い火傷を負った。

 

生徒には事故だと説明されたがそんなことを真に受ける者はおらず、いじめ仲間の伊島たちは尚更信じられるわけがなかった。

 

伊島はとにかく詩音と霧恵を、巧妙な手段を使って切り離すことにした。

 

 

放課後になり掃除当番の彼女をラファエルさんと生徒から呼ばれている天使の像の前で待っていた詩音は、伊島から声をかけられた。

 

掃除当番の彼女を待っているのだと話すと、伊島は待ってましたとばかりに含んだ笑みを零し、彼女はお情けで傍にいてやっているだけだと言い出した。

その証拠に、彼女がクラスの女子としているSNSのチャット履歴を見せた。

 

そこには確かに「キリエ」が、詩音を悪し様に蔑み、仕方なく仲良くしてやっているという言葉が書かれていた。

著者名:室井まさね 引用元:煉獄女子1巻

 

それを霧恵本人だと信じた詩音は先に一人で帰った。

 

 

次の日から、教室で話しかけられたり体育の授業でペアを組もうと言われても、のらりくらりと躱して関わろうとしなくなった。

打算で近づいてきた彼女にムカつくよりも、詩音はただただ悲しくて仕方なかった。

 

何かあったんだろうと考えた彼女は、取り巻きの二人がトイレで伊島が考えた作戦が成功したと嬉しそうに話しているのを密かに聞き、同じように仲違いさせてやろうと考えた。

 

 

カチューシャを着けた小太りの理栄が自販機でカップの飲み物を買っている時に話しかけ、驚かせた隙にカップを取ってそれを差し出しながら、いつも仲良くて羨ましいけど、本当はどう思ってるかなんて分からない

そんな意味深な言葉をかけた。

著者名:室井まさね 引用元:煉獄女子1巻

 

そして理栄はその飲み物を飲みながら携帯をチェックし、一気に頭に血が上っていく。

 

 

急いで教室に戻り、もう一人の取り巻きの夏奈に詰め寄った。

 

自分がカンニングや万引きしているという書き込みがあり、それを書いたのが夏奈だと決めてかかり、いきなり頬を打って死ねばいいと暴言を吐いた。

身に覚えのなかった夏奈は単純にムカつき、自分が書いたんじゃなくても書かれている内容は本当のことだろうと言い返した。

 

すると理栄は我を忘れて夏奈に襲いかかり、容赦なくグーで顔面を何度も殴りつけた

著者名:室井まさね 引用元:煉獄女子1巻

 

理栄は完全に正気を失っていて、引き剥がされてもまだ殺してやると叫び続けていた。

 

救急車に運び込まれていく夏奈の顔はボコボコに腫れ上がり、原形を止めていなかった。

 

学校中が大騒ぎになる中、霧恵はあの飲み物が入っていたカップを焼却炉に投げ込んだ。

 

 

その日にまた詩音に一緒に帰ろうと誘い、避けていた理由を訊いて「キリエ」は自分ではないと誤解を解き、絶対に裏切らないし、死ぬまで一緒だと言いながら抱きしめた。

著者名:室井まさね 引用元:煉獄女子1巻

 

 

その頃警察は、殺された少女の親友だった瀬尾霧恵をピックアップしていた。

 

 

4話

仲の良かった伊島は理栄が興奮剤を摂取していたらしいと教師から聞かされたが、そんなものを使用している話など聞いたことがなく、信じられない思いだった。

 

いじめ仲間だった3人が次々と学校に来なくなり、ふと詩音と霧恵の楽しそうな笑い声が耳に届いて二人の方を見た。

すると彼女も自分の方を見ていて目が合い、暗く澄んだ瞳に恐怖を感じた。

著者名:室井まさね 引用元:煉獄女子1巻

 

 

その日の内に、彼女と同じ中学だった安部海里に彼女について何か知っていないか話を訊きにいった。

 

同じクラスになったことのない彼は噂程度のことしか知らなかったが、それはかなり彼女の弱みになりそうな重大な情報だった。

 

美人でモテていたのに彼氏がいる気配はなく、仲のいい一人の女子とずっと一緒にいたことからレズだと囁かれていた。

 

その女子の名は鳥羽真莉愛。

先月殺された女子生徒だった。

著者名:室井まさね 引用元:煉獄女子1巻

 

 

その後で霧恵と安部は校長室に呼ばれ、また鳥羽真莉愛殺害事件についての話を聞かれた。

 

訊く内容は変わらなかったので、二人が話した内容もほぼ変わることはなかった。

 

しかしベテラン刑事の方は、彼女の供述内容と様子が前回の聞き取り時と寸分違わなかったことに、違和感を感じずにはいられなかった。

著者名:室井まさね 引用元:煉獄女子1巻

 

 

詩音に執着していない伊島でなくても、クラスの連中は詩音が楽しそうにしているのが気に入らなかった。

 

父親の出張土産の高級時計をそれと知らずに着けていただけで白い目を向ける中、霧恵は周りの視線など構わずそれを着けさせてもらい、詩音も似合うと褒めた。

すると彼女は本気の目で「じゃあ、ちょうだい」と返した。

著者名:室井まさね 引用元:煉獄女子1巻

 

彼女はすぐに冗談だと言って笑って返したが、詩音は顔も声も本気としか思えなかった。

 

 

その日から伊島は中等部生徒会長だった人脈を使い、安部から聞いた話と自分でネットで調べた内容を彼のクラスを中心に噂を広めていった。

 

レズ。

痴情のもつれ。

瀬尾霧恵が犯人。

メメントモリ。

 

あっという間に噂が広まり、翌日には彼女が容疑者として事情聴取までされたらしいと詩音の耳にも入り、殺された子が彼女の友達だったらしいと知って、妙な胸騒ぎが膨れ上がっていく。

 

その日の朝もいつもと変わらず彼女に話しかけられ、一緒に教室に入った。

 

その直後、黒板にでかでかと「MEMENTO MORI」と書かれているのが真っ先に視界に入った。