33話
アヤメに彼を奪取されてから後日。
美羽は放課後になってから彼に話しかけ、腕はもう大丈夫なのかどうか訊いてみた。
彼はあの時、アヤメに言われた症状をハッと思い出し、大丈夫だ笑顔で答え、美羽を安心させてあげた。
そして美羽はとんでもないミスを犯したばかりだったが、意を決し、もう一度縛らせて欲しいと頼んだ。
彼は普通にびっくりして目を見開き、咄嗟に言葉が出てこなかった。
しかし逡巡してからいいよOKと請け負い、また美羽を安心させると共に喜ばせたのだった。

今回の使用場所は美羽の家だった。
アヤメと違い、普通に家族と同居しているので、両親や弟の帰りが遅いと言われても、彼は緊張しないわけにはいかなかった。
縛られに入った初めての美羽の部屋。
彼女はまたこの機会が訪れてニコニコしているが、彼はやはり緊張を隠せない。

静かに丁寧に背中側から手を回して縛り始める美羽。
でもどうしても訊きたい気持ちが抑えられず、どうしてまた縛られるのを了承してくれたのか訊ねた。
拙い自分のせいで危ない目に遭わせたし、それはアヤメにも聞かされたはずなのに。
彼はあの日、アヤメに連れて行かれた直後のことを思い出した。
手をモミモミされながらチアノーゼを解消しているんだと言われ、縛られる側が危険な状態に陥らないようにするには縛り手側が注意する必要があるのだと言われていた。

それは暗に、素人とそう変わらない美羽に縛られるのは危険だと言っているようなものだった。
その通り、アヤメは美羽を夢中になれば前しか見えなくなるタイプだと評した。
しかし、美羽との縛り縛られを禁止するようなことは言わなかった。
だから彼は、アヤメには何も言われていないと嘘を吐いた。
それは、彼なりの優しさから出た嘘だった。
初心者の美羽の縛りには自分も注意するべきだった。
お互い緊縛の虜になったのだから、もし美羽が他の誰かを危険な目に遭わせて緊縛を嫌いになるような事態は避けたい。
だから彼は、再び美羽の縛りを受け入れたのだった。

マジメに答えた彼は、美羽の手の温もりと感謝の言葉にドキッとし、すぐに緊縛興奮モードに突入した。
やがて縛りが完成すると、美羽が挿入する側、彼がされる側で、初めての捧げ合おうとしている恋人のような会話をした。
もう遠慮しないと決めた美羽はさりげなく傍に座り、自分に縛られてどんな気持ちか訊いてみた。
彼は素直に思ったままに、真面目一徹の美少女委員長がこんなSMプレイに没頭していると思うと、不思議で変な感じだと答えた。

彼からも真面目なイメージを持たれていると知った美羽は、今日、それを払拭するのが最大の目的だった。
おもむろに彼の股間の上に跨って騎乗位の体勢を取り、手は彼の胸に乗せる。
そして、真面目な見た目とイメージだからこそ破壊力抜群の台詞を放った。

その頃、美羽を焚きつけた津崎は尻軽そうな女とラブホにしけこんでいた。
しかし、さあこれからが本番だというところで津崎は止め、服を着始めて女に驚かれていた。
なんで?と訊かれれば「飽きた」と吐き捨て、一方的に関係を終わらせようとする。
そんな酷い扱いを受けても、女は縋り付いていた。

彼に素股騎乗位をした美羽は、常にエロいことを考えている自分が本当の自分だと暴露しながらパンツを直接彼の股間にこすり付けて、欲情を煽ろうとしていた。
頬を染め、股間を擦りつけ、彼の臭いを貪って興奮を最高潮に達させていく。

真っ赤に染まった顔をくっつけんばかりに彼の顔の傍に横たえ、耳に生温かい吐息を吹きかける。
ここまですれば、彼もヤリたい盛りの男子高校生として興奮しないはずがない。
同級生の女の子の部屋で二人きりで縛られて、何とも思わない男子がいるだろうか?
いや、いるわけがないと思い、美羽は彼の股間の膨らみがしっかり感じられるよう生パンツをより強く擦りつけた。
しかし、まるで勃起していなかった。
女子高生としてのプライドを打ち砕かれた美羽は項垂れ、最終手段を取ることにした。
これから勃起しようとする度に自分を思い出してもらえるよう、取り出したのは勃起を許さない頑健な貞操帯だった。
ジッパーを下ろし、通常状態の彼の生チンを握り、装着完了。
ダークサイドに落ちた美羽は鍵を見せびらかし、アンニュイな表情で強情な股間を持つ彼を見下ろした。

こうして、彼のチン○の決定権を握ったのだった。





































