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137話

雲雀も見たことがない、大きな黒いクナイを背後に纏い、全身ではなく水着のように大事なところだけに身に着けた新スタイルの霊装結界

 

狭霧は彼がかけてくれた言葉に心を温かくしながら、強い闘志を燃やした。

 

 

クナイは見た目通り、飛び道具として使うタイプだった。

 

ロケットランチャーのように射出しまくるが、やはり酌人にはまるでダメージを与えられない。

 

軽く手で振り払うだけで、易々とクナイは消し去られていく。

 

 

これは実力の差が全く埋まっていないと見た雲雀とおばばは加勢に向かおうとするが、ゲスの総大将醸之助に行く手を阻まれ、角ビームで撃墜されかける。

 

どうにもできないと思った雲雀は幽奈に結界の強制解除を頼むが、言われるまでもなく、幽奈はもう実行に移していた。

 

 

しかし、霊子通信をも遮断しているようで結界に働きかけることができなかったのだ。

 

 

それも想定の範囲内だった狭霧は、今後の戦い方を逢牙から色々聞いていた。

 

 

まず手早く反転を習得して類稀なる才能を披露していた。

 

 

狭霧がもう一つ聞いたのは、朧とかるらを亀甲縛りした結界では霊子通信が無効化されていたので、なぜそんなことができるのかだった。

著者名:ミウラタダヒロ 引用元:少年ジャンプ2018年52号

 

 

逢牙によればただ拘束用の結界だから設定を変えているだけで、不可能な技ではないという。

それも、結界が強制解除されるものだと分かったから編み出した対処方法だった。

 

だから、今後幽奈に挑んでくるような輩は無効化策を講じてくるのが当たり前になってくると逢牙は予想し、その通り、ゲス鬼たちは抜かりなく結界の設定をいじってきたのだった。

 

 

霊力で上回らなければ勝機がなさそうに思える中、朧はいつ酒を飲んだのかも気になった。

 

呑子が結界を纏うほど強くなった時はあり得ないくらいの量を飲んだのに対し、飲んでいないはずの二人が覚醒しているのは、鬼は酒を飲み溜めて霊力に変えられるからであり、結納の日程も戦闘する気満々で指定してきたのだと今なら理解できた。

 

 

 

そうこうしているうち、狭霧が結界を吹き飛ばされて全裸に剥かれてしまっていた

 

やはり新スタイルになっても桁違いの霊力差は埋められず、まともなダメージさえ与えられずに敗北してしまった。

 

 

 

かに見えたが、吹き飛ばされたのは変わり身の術の丸太だった。

 

まだまだ力を残して酌人の気持ち悪さに不快感を露にし、背後からクナイを連続射出。

 

だが、不意を突こうが全く通じず、気持ち悪い性癖を刺激して喜ばせただけだった。

 

しかし、狭霧は全く諦めておらず、勝つ気満々の光を目に宿していた。

 

だからいい加減酌人も、今までにない何かを狙っているんだろうと思った。

 

その時、巨大クナイ自体が黒いのではなく、結界で覆って黒く見えているだけだと分かった。

 

そこから、強制解除のような未だ見ぬ技術があるのではないかと勘繰り始めた。

 

 

狭霧は逢牙から聞いた話を踏まえ、雲雀との修行で結界同士をぶつけるとどうなるかを確かめていた。

 

結界は攻防一体で削り切って消し去らないとダメージを与えられないと思われているが、結界同士をぶつければ穴が開き、そこから術をかければ、数値上の霊力差は関係ないはず

著者名:ミウラタダヒロ 引用元:少年ジャンプ2018年52号

 

 

そうやって、圧倒的強者に勝つ道を練っていた。

 

結果的に雲雀との修行では成果を得られなかったが、狭霧は諦めずに糸口を探り続けた。

 

雲雀はその時のことを思い出し、霊子通信で狭霧に話しかけて、結界同士の衝突で勝機を見出していることを教えてもらった。

 

 

だが同時に酌人も特定の箇所を集中的に狙われていることに気づき、結界同士で穴を開けられる特性に行き着いた。

 

 

それで転送させるつもりだろうと指摘するが、それは狭霧を苛立たせるだけだった。

 

狭霧の目的はただ一つ、返り討ちにすることだけだった。

 

 

そんな風に凄まれても、酌人は余裕綽々のまま、霊力差による圧倒的優位を信じて気持ち悪い笑みを零し続ける。

 

もちろんそんなことは重々承知している狭霧は、まだ誰も気づいていない新技で既に攻撃を与え続けていた

 

ナノマシンレベルの極小クナイを連ならせ、気づかせずに結界に穴を開けようとしていたのだ。

巨大クナイはただの目くらましに過ぎない狭霧だけの奥義、雨滴穿石

 

 

 

ぺちゃくちゃ喋っている間にも突貫工事を進めていた極小クナイはついに結界を突き破り、穴を完成させた。

 

直後、狭霧は霊力を流し込んで体内から術を発動し、生まれ持った圧倒的なポテンシャルを努力と才能で打ち負かした。

著者名:ミウラタダヒロ 引用元:少年ジャンプ2018年52号

 

 

無様に気を失った酌人。

 

そんな打たれ弱い男に自分の夫は務まらないと言いながら恋する彼に勝利の笑顔を届け、幽奈にも宣戦布告したのだった。