51話
一仕事終えた津崎と梨沙はひと気のない部屋にしけこんでいた。
しっかり役目をこなした梨沙はご褒美の立ちバックにあんあん喘ぎ、今だけは津崎の下卑た声もいまいち耳に届いてこなかった。

それに構わず、なぜモテるのか分からない津崎はマイペースにピストン。
今更峰寺善がどうなろうと知ったことではない梨沙は、津崎が脇目も振らずに自分だけを求めてくることを願った。
そんなつもりなんてない津崎は息をするように嘘を吐き出してから、まだ作戦は完了していないからやることはまだあるぞと言いつつ、挿入はし続けた。

何も知らないアヤメが一週間も学校を休んでから久しぶりに登校すると、さっそく美羽に捕まり、彼がどうなったのか顛末を教えられた。
退学。
まさかの事態にアヤメが言葉を失う中、美羽は水族館デートで足舐めからの足コキ射精盗撮動画が出回り、いつの間にか登校しなくなった彼がどうしているのか先生に訊き、自主退学したと教えられたという。
モザイクの女が自分なのか訊かれたアヤメはそれでも何も言わないまま、美羽の質問を全無視して駆け出した。
怖い顔をしたアヤメがまっしぐらに下駄箱に戻って帰ろうとしたその時、先回りしていた津崎と梨沙が靴箱の扉の陰から顔を出した。
以前に彼の口から津崎の名前が出た時から今回の一連の件の犯人だと思っていたアヤメは、合成写真や動画拡散をしたんだろうと、まだ穏やかに指摘した。
ナチュラルに人を煽るタイプの津崎は悪びれもせずに、こんな犯行をさせたのはアヤメのせいだと責任転嫁して小バカにした笑いを漏らすと、梨沙も津崎の背中に半分隠れながら調子に乗り、どんな脅しで彼を退学に追い込んだのか嬉々として暴露した。
わざと痴漢して、自主退学を選んだ彼。
全てを知ったアヤメは静かに怒りを燃やし、憎しみの炎をその目に宿してド畜生の津崎を睨みつけた。

その憤怒の表情こそが何よりのご褒美な津崎は、初めて女性器を生で見たように鼻の穴を広げて目を見開き、いやらしく口角を上げてアヤメの顔をしっかり見返した。
アヤメが怒ることに至福の悦びを感じる歪んだ津崎は、もっと怒らせようとして煽りに煽った。
アヤメはクソ虫を見るような目で睨みながら、無言で膝の隙間に爪先をめり込ませ、手始めの復讐を加えてやった。

膝をついた津崎を見たアヤメはそのまま出て行こうとするが、津崎の話はまだ終わっていなかった。
今度は議員をしている父親の権力をチラつかせ始めたドラ息子は、過去にも女が露出プレイで退学しそうになったのを揉み消したことがあると白状した。
つまり、彼の痴漢からの自主退学を撤回するのも容易いことだという。
もちろん、贖罪としてタダでやるようなまともな神経の持ち主ではない津崎は、交換条件でアヤメを縛れる権利を要求したのだった。
これは梨沙も裏切られた気分で、心底驚いた。
膝の痛みが和らいできた津崎は徐々に立ち上がり、動揺を隠せないアヤメを下駄箱に追いつめ、峰寺善の今後の人生がどうなるかは、縛られるのと縛られないのではとてつもなく違ってくると脅しつけた。
人の面を被った悪魔の囁きは何よりも嫌悪感を催したが、アヤメの頭の中は自分を解放させてくれた彼との濡れる思い出が走馬灯のように駆け巡っていた。
アヤメも彼と同じように助けてあげたい気持ちを抑えられず、鬼畜の要求を受け入れたのだった。






































