変わり果てた友達
暗い海の中で運よくゴムボートを発見し、彼らは生き伸びることに成功した。
ただ、福田が足首に深い切り傷を負い、ゴムボートで海を渡るのも厳しく島に戻るしかなくなると、風戸がロープで引いて神野が後ろから押して何とか砂浜に戻った。
しかし上陸直後、麻優が高熱で倒れてしまうのだった。

一方研究施設でも、感染した一人の兵士がおぞましい姿に変貌していた。
さっきまで隠れていた防空壕に戻り、看護師の木高が様子を見たところ、麻優は疲労と船酔いが重なっただけと思われた。
いつ帰れるかも分からない状況に誰もがストレスと疲労を溜めていく中、福田の切り傷を清潔に保つために包帯を変えようとした。
すると、かなりの出血があったほどの傷が綺麗に消えていた。

暗い中で見た傷だったにしても、跡形もなくなる理由はまだ誰にも分からなかった。
取りあえず福田が問題なく歩けるのなら、風戸は一緒になけなしの金で買い出しに行こうと提案するが、目を覚ました麻優は不安を募らせ疑心暗鬼になり、パスポートを持っている二人ならそのまま逃げるつもりだろうと疑いをかけた。

仕方なく風戸は軍の目が薄いことを祈り、全員で町に行くことで納得させた。
しかしそううまくいかず、夜間外出禁止令でも出されているのか人通りは皆無で店も開いておらず、軍の車だけが見回りで走っている状況だった。
だが運よく、地下の酒場が開いており、店主に気前よく誘ってもらえた。
しかもお代はこの島出身の世界的な歌姫が持ってくれるようで、生歌付きの豪華な夜になりそうだった。
それぞれ不安を抱えながらも久しぶりの酒の席に緊張を解き、前向きに考えようとしていく。
すると歌姫のナーティが、彼らが防空壕に逃げ込んでいることを不憫に思い、別荘に招待してくれた。
直後、酒盛りは許すまじと軍が突入してきた。
客たちは蜘蛛の子を散らすように逃げ出し、風戸たちも地上に飛び出した。
そこにナーティが車を回してくれ、地獄に仏とばかりに乗り込み、人を人とも思わない軍の銃撃から逃げ始める。
福田はナーティから銃を受け取ると、追いかけてくる軍に発砲し返し、見事に時間を稼ぐ。
しかし、無防備に身体を晒したせいで凶弾に頭を撃ち抜かれてしまうのだった。

旅行に来ただけの島で得体の知れない生物を轢き潰し、軍に追われ撃たれ、殺されるという不幸な偶然の連続。
風戸が倒れ行く福田の身体を受け止めようとしたその時、事態が急変した。
実はモンスターに感染させられていた福田の身体が変貌して化物に変わってしまったのだ。

新たな脅威になってしまった福田。
恩人ナーティの惨い死。
この衝撃の出来事により、モンスターは元々人間だったんだと気づいた風戸たちは、この島から抜け出すことができるのか…
感想
狂蝕人種2巻でした。
面白度☆7 記憶度☆7
最初に犠牲者は体力自慢で戦闘タイプの福田になりましたが、モンスター化した後に本人の記憶や意識が残っているかどうかが、鍵になりそうな気がします。
https://www.kuroneko0920.com/archives/71444

































