
インフェクション
192話193話194話ネタバレ感想
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口八丁嘘八百で山形市内への救出作戦の指揮を執った紗月。
目的は晴輝を助けることだが、市内を安全地帯に変えるという作戦内容は見事に成功し、彼女は絶望しかけていた人々の救世主に祀り上げられた。
そして、山田と関に本来の目的を白状したのだが…
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192話
紗月の目的は晴輝の救出。
関と山田の目的は犯人を倒すこと。
最後の最後に食い違うと、関は計り知れない恋愛脳をからかうが、紗月はうまいこと言い返せずに数十万人を扇動したカリスマ性を発揮できなかった。

ともあれ犯人打倒には納得するが、それでなぜ隔離地域に戻るのか意味が分からない。
山田が思うに、世界に感染が広がる直前の犯人からの語り掛けは、まるで挑戦状のように聞こえたという。
声明を文字に書き起こして読み返しある二ヶ所の言葉をピックアップしてみると、隔離地域の防御システムを越えて辿り着けるものなら来てみろ言っているようにも取ることができる。
つまり犯人は隔離地域に誰か乗り込んでくるのを待っている。

あくまで山田の推察でしかないが、人智を越えた科学力を持つ犯人があちこち逃げ回る方が不自然だという。
打倒犯人=復讐。
そう訊かれると、関は山形城が市民を守る要塞になった圧倒的な光景を思い返し、誰より見たかったであろう明石に想いを馳せた。

それは山田も同じ気持ちだった。
二人の意志が固いのを確認した紗月は、おずおずと仲間と呼んでいいかも訊ねた。
関が快く承諾すると、紗月は張っていた気を緩め、本音を言える仲間に涙を見せた。

嘘を吐いてきた辛さも零した紗月に一気に毒気を抜かれた関は、小っちゃくても年上らしく胸を張ってお姉さんぶってみた。
すると紗月はありがたく可愛い胸に飛び込み、女子らしくスキンシップに励んだ。
本音を打ち明け合ったことで雰囲気は明るくなったが、依然として異次元的強さの犯人をどうにかできる手立てはまるでない。
居場所さえ推察でしかないのに、世界に保菌者騒動が広まってしまったのなら、世界経済はストップして生き残った人も生活基盤が枯渇していく。
そんなところにまた強力な保菌者が襲いかかってくれば、非戦闘員ばかりの安全地帯を守り切るのも難しい。
悠長にしている時間的余裕はなく、戦力、武器、ブレーンと必要なモノは山積み。
3人が現状を把握して知恵を絞っている頃、晴輝は無力さを痛感してシャワーで涙をごまかしていたし、磯波姉妹は山中で夜を明かそうとしていたし、神城は元轟に押されっ放しで、謎の人物はバイクで飛ばしていた。

一方、東京は燃えていた。
仙台の時よりも早く進化した保菌者の破壊活動により火の手が上がった東京砂漠から脱出した総理は、ヘリから赤く染まるビル群を見下ろした。
空母に着くまでの間、秘書に促されてみた動画に総理は目を見開いた。
其れは紗月の活躍を撮り続けたカメラマンが記録した映像であり、既にネットに出回っている救世主になるまでの過程だった。

それは本当に、人類に希望を与えるノンフィクションだった。
愛しの彼を助けるために行動を起こした、紗月のような勇気。
二度と後悔しまいと誓ったきららのような強い意志、死の淵から戻ってきた神城のような強さ、誰よりも成長することで自分自身を希望に変えた晴輝。
ただ、それらの傑出した人材を最大限に有効活用できる天才的な頭脳の持ち主が欠かせない。
果たして過去、現在、未来にもそんな天才がいるはずがないと諦めかける総理だったが、先に空母で待っていた人物に出迎えられると思わず身震いし、秘書は感動の涙を流した。
テロリストに仕立て上げられ殺されたとされていた螢が、満を持して再登場したのだった。

































