病院
燃やして燃えて転生後の人生に賭ける、前向きな終わりの炎が燃え上がっていく。
屋上で逃げ場がない彼らは進退窮まったが、誰かが梯子をかけて救いの手を差し伸べてくれた。
屋上からでは暗闇で見えなかった救世主は、隣町の大学病院で看護師をしていた三井という女性で、亜里洲から悟のことを聞いて助けに来たという。
しかし大学病院には以前、工場から調査隊を送ったが、彼女たちは未だ帰ってきていないことを葵は指摘した。
命の恩人ではあるが、明らかに怪しい看護師。

しかし、彼らに他の行く当てなどなかった。
何事もなく無事に病院まで辿り着き、中に案内されて入ると、彼らは目を疑った。
ちゃんと電気が通っていて綺麗に保たれており、とても荒廃しゆく世界とは思えなかった。

地下シェルターの電気設備が太陽フレアの影響から逃れていたという奇跡だけじゃなく、ここには悟と同じくまともいられる五十嵐という男までいた。
この病院を国と呼び、悟みたいな転生者ではなく理性を保っている不思議な男は、このコミュニティにいる女性たちの救世主でもあった。

それは五十嵐が、特異体と呼ばれる超絶ケダモノを笛の音で操り、その他のケダモノを排除できるからだった。
しかし五十嵐自身はフレア影響以前の記憶がなく、何故か持っていた笛で特異体を操る術を見出し、偶然出会った三井と共に病院の安全を確保していったという。

そして病院から派遣した調査隊は、ここの居心地がよくなって工場に戻るに戻れなかったらしい。
まともな食事でもてなされ、やっと一心地着いた悟たち。
由奈の母親も預けて安息の地を手に入れたかに思えたが、ここも外の世界と変わらず、恐ろしい場所だった。

八坂、葵、牧野、沙夜で生活の質が圧倒的に違う差別。
スカートorズボン。
病院を国と呼ぶクサさの意味。
おぞましいカースト制度で生活が維持されていた病院コミュニティの真実は、正気を取り戻した由奈の母親によりもたらされた…

感想
去勢転生2巻でした。
面白度☆7 イカレ度☆9
男運が無さ過ぎた葵には同情しますが、最早人種差別みたいな考えになったら余計にしんどいだけですから、少しは心を軽くできる日が来ることを祈りたいですね。
ある意味で特異体に支配されている病院も、この感じだと崩壊しそうです。
https://www.kuroneko0920.com/archives/78909
































