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ヒグマグマ2巻

クマが惨殺したとはいえ、分かった上で憎しみのままに花梨を押して引導を渡した麻友は、最悪な悪夢を見てから目を覚ました。

 

 

カムチャッカオオヒグマの生き残りと思われるヒグマは取りあえず、肉塊を持ってどこかに消えたが、またぞろいつ襲われるか分かったものではない。

ヒグマグマ
著者名:奥谷通教 引用元:ヒグマグマ2巻

 

 

そして死人が出たというのに、ゲスプロディーサーは少しでも保身の道を残すためにまだ撮影を続けて、歴史的に価値ある映像を持ち帰ろうと執着する。

 

まだ常識人のはずのディレクター雨咲も責任は認めつつ、完全ドキュメンタリーとして映像は撮り続ける方針に賛成した。

 

バラエティに富んだクズばかりの中、麻友も花梨にためにもと撮影し続けることには賛成するが、最初の被害者はそろそろ跡形も無くなろうとしていた。

ヒグマグマ
著者名:奥谷通教 引用元:ヒグマグマ2巻

 

 

花梨とのイザコザを白状するなんてことはなく、それっぽい嘘を吐いて追悼の意をアピールする麻友。

 

その打算を知っているのは盗撮ゲス野郎の馬場だけで、こんな状況でも弱みを握れたことに嬉々としてほくそ笑んだ。

ヒグマグマ
著者名:奥谷通教 引用元:ヒグマグマ2巻

 

 

肝心要の、電波が入る場所まで何時間もかかるこの山奥から、どうやって脱出するか。

 

オオヒグマを討つつもりの秋辺は密猟者が殺された被害現場に行くつもりで、雨咲はそれに同行して奴らの車を使わせてもらう計画を立てた。

 

その危険な短い旅にはカメラマンの牛島も同行することにした。

 

 

翌日、現場には無事に辿り着けたが車は大事故で大破したようにめちゃくちゃに壊されており、改めてオオヒグマの破壊力に戦慄した直後、ノーマルサイズのヒグマが二体も現れたのだった…

ヒグマグマ
著者名:奥谷通教 引用元:ヒグマグマ2巻

 

 

秋辺はヒグマに冷静に銃口を向けるが、ヒグマを撃つときは一撃必殺でないと反撃に出られてしまう。

 

心臓は厚い筋肉と骨格に覆われ、頭蓋骨は斜めの形状から銃弾を逸らす可能性が高く、正面から一発で仕留めるのは至難の業。

 

それでも彼女はヒグマの習性を利用して一頭仕留めるが、もう一頭は遮二無二突進して来て万事休す。

ヒグマグマ
著者名:奥谷通教 引用元:ヒグマグマ2巻

 

 

その時、ヒグマ2~3頭分はあろう体格のオオヒグマまで現れたのだった…

 

 

ノーマルヒグマを軽々と咥え上げ、首を引きちぎったまさに規格外のパワー。

 

夜のように黒い毛皮、大型トラックのような巨体。

 

彼らは刺激しないようにジッとしている他なく、肉塊にされる恐怖と戦っていたが、最初のターゲットに秋辺が選ばれた。

ヒグマグマ
著者名:奥谷通教 引用元:ヒグマグマ2巻

 

 

そのままオオヒグマに噛み千切られるかに見えたが、なぜか誰にも手を出さず森の奥に消えていくのだった…

 

 

盗撮野郎の音声の馬場はさっそく、麻友を脅して下半身の疼きをスッキリさせた。

 

こんな状況でも性欲に支配される真性のクズ猿はクズらしく途中退場するのか、最後まで生き残るパターンか。

著者名:奥谷通教 引用元:ヒグマグマ2巻

 

 

そして間接的に元仲間を死に追いやってしまった麻友は、ハメ撮りまで盗撮されて追い込まれ、憎悪を募らせていく。

 

 

奇跡的に喰い殺されずに済んだ3人が小屋に戻り、衝撃的な証拠映像を披露して全員にも衝撃を与えた直後、大地震のように小屋が揺れ始めた。

 

小屋が崩れるのを恐れ、我先にと真っ先に外に飛び出そうとしたパワハラ暴力筋肉芸人が因果応報に遭った。

 

地震ではなくオオヒグマがログハウスを揺らしており、マッチョは筋肉など何の役にも立たない野生の脅威を身体に刻み込まれてしまう。

ヒグマグマ
著者名:奥谷通教 引用元:ヒグマグマ2巻

 

 

散々虐げられてきたマネージャーは心のままに、クズが放り投げられて笑顔になった。

 

車だろうが家だろうが普通のヒグマだろうが、圧倒的パワーで破壊していくオオヒグマ。

 

一行が何とか反対側から逃げ出せた中、カメラマンの牛島は秋辺がオオヒグマではなく混乱に乗じて辰見に銃口を向けていたのを見逃さなかった。

 

まだ明かされぬ歪な人間関係が新たな事件を生みそうな気配をよそに、筋肉芸人はなすすべなく肉塊にされようとしていた。

ヒグマグマ
著者名:奥谷通教 引用元:ヒグマグマ2巻

 

 

筋肉芸人の悲痛な願いは聞いてられず、一行はとにかく一秒でも早く遠くに逃げるしかなかった。

 

 

何とか命を繋いだ一行だが、どれだけ大きかろうと熊らしい執着心で狙われ続けてると思い知り、絶望が伝播しそうになるが、大地震もあり同時に丸一日も連絡がなければ局やタレント事務所が不審に思って救助を寄越す可能性に希望を見出した。

ヒグマグマ
著者名:奥谷通教 引用元:ヒグマグマ2巻

 

 

しかし現場にいる責任者のプロデューサーは救いようのないクズ、本部の責任者も事なかれ主義のクズ、この危機的状況が外部に伝わるのはまだまだ先のことになりそうだった。

 

 

一旦様子を見に戻ると、全壊した小屋とマッチョの一部が残されていた。

 

他に救助を待つまで身を隠せる場所は、素人なら十数時間はかかる山頂にある無人観測所で、無線機で助けを呼べる可能性もある。

 

この場所はオオヒグマにロックオンされた一級の危険地帯、道中に他のヒグマに出くわす可能性を思っても留まる理由はなかった。

 

一泊を見越した登山の準備をし始めた矢先、また地震が起こって床まで崩れたことで新たな衝撃が彼らを襲う。

 

オオヒグマを刺激しないように放置していた花梨の首が床下に放り込まれていたということは、何者かがあえて襲われるようにしたということだった…

ヒグマグマ
著者名:奥谷通教 引用元:ヒグマグマ2巻