12話
山田からめがね子へのアタック。
山田の賭け金2億6000万。
めがね子の賭け金1000万。
アタックが成功するにしろしないにしろ、どちらかが確実に所持金0になり、避けられない死が待っている。
山田は愛する人との未来を勝ち取るためにした、めがね子に対する裏切りを心の中で謝った。
しかし、めがね子が賭けたのは奇数だった。
著者名:鬼八頭かかし 引用元:たとえ灰になっても2巻
考えもしなかった結果に理解が遅れ、山田は顔面が崩壊した。
そして、ゲームの敗北者が山田に決定した。
めがね子は山田を裏切ったわけではなく、ユキに組んでいることがバレているなら、どちらに賭けたかもバレていると考え、山田が偶数に賭けると見越してあえて奇数に賭けていた。
ここまで全てユキの作戦通りだった。
元々、二人がどちらに賭けているかなど判断できる材料はなかったので、ステージ9で一人殺すと脅すことで恐怖心を煽り、山田がめがね子にアタックを仕掛けなければ生き残れない状況を作り上げたのだ。
つまり、自分が生き残るためなら仲間も裏切る人間の浅ましさを信じていた。
山田の背後に立つクロエル。
逃げ出す山田。
するとクロエルは山田の片足を大鎌で切り落とし、引きずり戻した。
逃げ出した彼女に与えられる最期は、ファラリスの牡牛の刑だった。
13話
ファラリスの牡牛。
青銅でできた牛の内部が空洞になっていて、その中に人間を放り込んで熱し殺す拷問器具。
徐々に内部は高温になっていき、山田の叫びが耳を劈く。
著者名:鬼八頭かかし 引用元:たとえ灰になっても2巻
熱さでのたうち回れば、手や顔の素肌の部分が張り付き、皮膚が焼け爛れていっても容易には剥がせずに地獄の痛みが続く。
焼け焦げた部分の感覚がなくなっても、放射熱で全体がじりじり焼かれる苦しみは止まらない。
内部は焼けた肉の蒸気と煙で充満していき、新鮮な空気を求めた山田は、前方に取り付けられた長い通気孔に口をつけて呼吸しようとした。
著者名:鬼八頭かかし 引用元:たとえ灰になっても2巻
その音は、まるで生きながら焼かれた牛が断末魔を上げているようだった
中で暴れ回る音も悲鳴も聞こえなくなった頃、クロエルは中で燻ぶっている山田を取り出して3人の前に曝け出した。
服は灰になり、体中の体毛が消え、全身が炭化した見るにおぞましい姿に変わっていた。
しかし、まだ山田は生きていた。
「明理ちゃんのところに戻りたい」
見えなくなった目で、愛しい彼女を見つけようと手を伸ばす山田。
クロエルはせめて元の姿で死なせてあげようと言って、彼の本名を口に出した。
五月田晴明。
転落死した本来の彼の姿が現れると、めがね子は彼を見て絶叫した。
その叫びを聞いて、クロエルはオーガズムを感じたように涎を垂らしてウットリとした。
14話
夫婦でケーキ店を営んでいためがね子。
だが経営は軌道に乗らず、赤字が嵩んで借金で首が回らなくなっていた。
夫の晴明はどうにかしようとヤバイところから金を借りたがどうにもならず、妻を守るために離婚届を渡してから、後日に落ち合う日時を決めて行方を暗ませた。
そんな時にめがね子はクロエルに声をかけられ、悪魔の質問に答えてしまった。
著者名:鬼八頭かかし 引用元:たとえ灰になっても2巻
そしてそのすぐ後で、晴明もクロエルに唆されて命を賭けると言ってしまっていた。
そして、天使が仕組んだ事故で二人は殺された。
夫が目の前に無残な姿となって現れ、めがね子は泣き叫んだ。
そして、驚く二人に自分が
「五月田明理、旧姓松葉明理」
だと名乗って灰になり、元の姿に戻って彼の後を追いかけるのだった。
著者名:鬼八頭かかし 引用元:たとえ灰になっても2巻
クロエルは夫婦なのに最後まで気づかなかった二人に舌を出して見送った。
ユキこと良真は、明理に見覚えがあった。
それは、いつか妹と一緒に訪れたケーキ屋の店員だったのを記憶していた。
そこから、このゲーム参加者が少なからず縁のある人間で構成されていることに気づいた。



































