19話
次の日を迎え、ゲームの説明を聞くために彼女たちはクロエルの前に勢揃いした。
クロエルが説明を始めようとしたその時、ガーネットが一歩前に進み出て、ブツブツと何か話し始めた。
よく聴こえなかったクロエルが歌を近づけた瞬間、自分の指を切り取るために使われたナイフでクロエルの喉をかき切った。
著者名:鬼八頭かかし 引用元:たとえ灰になっても3巻
天使はあっけなく死んでしまった。
ガーネットは予選で半身である双子の妹を殺させられた怒りを我慢できなかったのだ。
天使の死体を足蹴にして恨みを晴らしていると、いつの間にかクロエルがもう一体現れ、一緒になって死体を蹴っていた。
ゲームマスターに弓を引いた無能なガーネットには、脳をくり抜かれて潰されるという、おぞましい処刑が全員の前で執行された。
これでもう、クロエルをどうにかしようとしてもどうにもならずに、ただ殺されるだけだと思い知らされることになった。
自分がチートであることを説明するいい機会になったと笑う天使。
気を取り直して、彼女はゲームの説明の続きを話し始めた。
参加者13人による準々決勝は、誰もが知る「鬼ごっこ」だった。
著者名:鬼八頭かかし 引用元:たとえ灰になっても3巻
20話
彼女たちの衣装が体操服に変化し、一瞬にして専用の舞台が出現した。
目の前に現れたのは、学校だった。
鬼は3人。
子は10人。
鬼が子を触れば鬼と子が入れ替わるが、手のひらで触った時のみと、タッチしてから「でーん」と宣言しなければ、タッチしても有効とは認められない。
タッチが成功すれば鬼と子は入れ替わり、子になった方はフィールド内のどこかに瞬間移動されるので、すぐにタッチし返される心配はない。
もちろん今回も特殊ルールが三つある。
その一。
鬼も子も自分がどちらの状態なのか宣言する必要はなく、スタート時から身分は分からない状態のまま開始される。
鬼が子と偽って近づくことも問題ない。
その二。
二人の子同士が手を繋げば、鬼のタッチを完全に無効化できる無敵状態になれる。
ただし、有効なのは最初に繋いだ二人のみで、後から繋いだ3人目に効果は適用されない。
もちろん、鬼が子だと偽って手を繋いでタッチを成功させて来るかもしれない。
その三。
左腕に装着された腕時計には残り時間と自分の所持残金が表示されている。
そしてその所持金を使って、4つの能力を使うことができる。
直径100m圏内の人数だけが調べられるサーチ、1回1千万円。
視認できる範囲の一人に対してトラウマを思い出させるナイトメア、1回2千万円。
直径200m圏内のどこかに瞬間移動できるテレポーテーション、1回1億円。
視認できる範囲の鬼と子をタッチなしで入れ替えるチェンジ、1回10億円で1回限り。
制限時間は1時間。
最後に鬼になっていた3人には死が与えられる。
そして勝者の10人には、終了時の所持金を10倍にしてもらえる。
またしても騙し合いで相手を出し抜かなければならない、無慈悲なゲームが始まった。
鬼か子のカードを引いた彼女たちは、ランダムにフィールド内に転送されていく。
移動範囲は建物内以外の全体。
鬼ごっこが始まり、ユキはまず所持金の使い道を考えようとしたが、いきなりフクドクに背後を取られてしまうのだった。
著者名:鬼八頭かかし 引用元:たとえ灰になっても3巻
21話
背後から軽く手を押さえられているだけなのに、全く身動きができなかった。
いやらしく微笑むフクドクはユキの背中に手の平を当てて3,2,1とカウントダウンし始めたが、ギリギリで偽子がフクドクにタッチし「でーん」と宣言しようとした。
しかし、今度はフクドクが素早い動きで距離を取り、偽子の不気味な笑みを見て、早々にテレポで退散していった。
偽子は子同士無敵になるために組みましょうと誘いをかけるが、ユキは信用できずに断った。
すると偽子は、同じこの高校に通う者として仲良くしたいだけなのに、と揺さぶりをかけてくる。
自分の正体も探られるリスクを冒した彼女は、切なそうな顔をしたかと思うと急に振り返り、ユキにナイトメアを発動。
ユキは大好きだった父親が犯した殺人の記憶を呼び起こされ、我を忘れて泣き叫んでしまい、偽子に重要な情報を与えてしまうのだった。
著者名:鬼八頭かかし 引用元:たとえ灰になっても3巻































