
姉なるもの1巻ネタバレ感想
両親を幼いころに事故で亡くした夕。
親戚に気を遣うあまり逆に疎まれ、たらい回しにされたあげくに、母の従弟であるおじさんと暮らすようになった。
しかし、彼が入院してしまったことで、夕は新たな家族を得ることになる。
出会い
おじさんの入院の準備をしていたが、どうしても保険証だけが見つからなかった。
おじさんは古きよき趣のある広い日本家屋に一人で住んでいて、そこに夕が転がり込んで来た。
他の親戚と違い、必要以上の干渉も嫌な目で見てくることもしない人だった。
蔵にさえ近づかなければ、好きに生活していい。
そう言われていたが、保険証がどこにも見当たらないので、緊急事態だと言い聞かせて初めて足を踏み入れた。
ねずみが長持の中に入ってしまい中を覗くと、そこには地下に続く階段が隠されていた。
大量の蔵書に壁には奇妙な模様。
そして床に描かれた魔法陣のようなものを気づかずに、夕は足で擦り消してしまった。
その瞬間、地面から一体か一人か、なんと言えばいいのか分からない女性が現れた。
白い肌に豊満な身体。
足には蹄があり、頭には二本の角。
髪は深海のように黒くて長く、うねうねと蠢いている。
そして顔は、作り物のように美しかった。

「あなたの願いはなあに?」
初めて他人から希望を訊かれた夕は嬉しくなり、彼女を天使だと思った。
彼女は天使ですか?と訊いてくる彼の言葉に気を良くしながらも、人は神か悪魔と私のことを呼ぶと言った。
「あなたの大事なものと引き換えに望むままを与えましょう」

大事なものが何か分からないものの、彼は死を意識した。
そして、一番望んでいるものは何かと考え、縋るように悪魔にお願いした。
「僕の家族に・・・お姉ちゃんになってください」
悪魔は慈悲深い微笑を向け、彼の名前が夕だと知ると、なら私は黄昏に因んで「千夜」でどうかしらと答えた。
千夜は夕に舌を絡めたキスをして、あなたの望みを叶えると誓いましょうと言った。

彼が再び目を覚ますと、母屋の布団の中に寝かされていた。
傍には、人間の姿になった千夜が微笑んでいた。

夕が14歳の初夏だった。
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