暗くなった帰り道。
気持ちまで暗くなりながら自転車を押して歩いていると、不意に電話がかかってきた。
それは生贄投票の通知より驚くべきものだった。
「おひさしぶり」
で始まったその声は、聴き覚えがあるようなないような、誰か見当がつかなかった。
今治が誰?訊き返すと、声は「7年ぶりね」と続けた。
そう言うからには、かつての生贄投票の犯人、毛利でしかあり得ないと思った。
著者名:江戸川エドガワ 引用元:エブリスタ
毛利と思われる電話の相手は、ネットで今の生贄投票やネオ生贄くん、今治のことを知ったらしく、連絡を寄越したのだった。
そして、今治が気になっていると思って、訊かれる前に答えた。
今回の件と私は関係ないし、私の目的は終わっていると。
「あなたには借りがあるから、これから返させてもらう」
毛利らしき相手はそうも言った。
著者名:江戸川エドガワ 引用元:エブリスタ
今治はそれがどういうことなのかは訊かず、あなたに何があったのか知りたいから一度会いたいと言ってみるが、その気遣う様子が本当に先生みたいだと相手は笑ってごまかした。
そして、たった今も今治のことが見えているかのように、髪が伸びているし、顔が疲れてるみたいねと言い、一方的に電話を切った。
翌朝、1時間目が始まる前に理科室で準備をしていた瀬戸のところに、一人の男子が入ってきた。
眼鏡をかけて少しおどおどした感じのその男子は、3年の景山だった。
一体何の用かと思って彼女が訊くと、彼は申し訳なさそうな様子で、僕は図書委員で・・・見てしまいまして、と答えた。
そしてスマホが禁止されているのでプリントアウトしてきたと言って、彼女と伊吾が図書室で密会して抱きしめあいながらキスしている盗撮写真を見せてきた。
そして性根が腐っているのを証明するかのようにいやらしく口角を上げ、友達になって下さいと脅してくるのだった。
著者名:江戸川エドガワ 引用元:エブリスタ
感想
生贄投票44話でした。
じりじりとしか進みませんが、相変わらず絶妙なところで引っ張りますね。
景山のいう友達がどう考えてもいやらしいことにしか思えないし、次投票されるのが絞られてきました。
そして、神庭が教頭に助け舟を出した理由も、かなり重要な気がします。
https://kuroneko0920.com/archives/33886


































