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31話

BGMが流されていたプレイヤーからコードを抜き、別のプレイヤーに差し替えた。

 

急に曲が変ったことに驚きはしたが、特に誰も気に止めなかった。

 

ただ、裕行と冨山だけは嫌でも聴き覚えがある曲だった。

 

これは彼女が大学生の時に初めて作った曲で、実家くらいにしか音源がないはずだったからだ。

 

 

 

6年前の大学3回生の春に、冨山がボーカルをしているバンドのライブを観た彼は、一気に興味と劣等感を抱いて声をかけた。

 

偶然同じ授業を取っていたこともあり、顔を合わせる時間が増えて仲良くなっていった。

 

そして出会ってから1年後に友達として二人で遊びに出かけ、そこで彼は少しクサイ感じで気持ちを伝えたのだった。

監禁嬢
著者名:河野那歩也 引用元:監禁嬢4巻

 

 

32話

二人は付き合うようになり、毎晩のように愛し合っていた。

 

冨山は薄い壁なのも憚らず大きな声で喘ぎ、終わった後も裸で抱き合いながら彼を試すように、愛の言葉を伝え、彼も同じ言葉を返した。

監禁嬢
著者名:河野那歩也 引用元:監禁嬢4巻

 

 

 

彼と美沙子との出会いは、冨山より1年ほど早かったが、ただの顔見知り程度の関係で、それは次第に彼女の友達に変わっていった。

 

 

二人で過ごす時間が増え、彼はついに教職試験を受けずに東京に行き、小説家を目指していることを打ち明けた。

 

何の保障も具体的な生活設計もない子供じみた夢だったが、彼女は全く否定せずに応援してくれ、一緒に東京に行ってバンド活動と仕事を両立して、生活の面倒さえ見るようになった。

 

 

彼も密かにバイトをして稼いだ金を恩返しで渡したが、逆に迷惑がられてバイトまで辞めさせられてしまった。

 

彼に求められているのはただ一文字でも小説を書き進めることだけで、その優しさはどんどん重荷になっていった。

監禁嬢
著者名:河野那歩也 引用元:監禁嬢4巻

 

 

そして彼が何度目かの挫折を味わった時、彼女のバンドはメジャーレーベルから声をかけられた。

 

 

33話

メジャーデビューの決まった彼女のライブを観に行った。

 

観客と一体になり、お決まりの場所でお決まりに手を上げる観客たちに混じって、彼も見様見真似で手を上げると、耐え難い劣等感に襲われた。

 

 

帰ってきた彼女にこれまでこつこつと貯めた金を渡し、劣等感に押し潰されそうだから別れようと告げて、さっさと部屋を出ようとした。

 

そんな時なのに、彼女は引き止めるために彼の股間を掴んで性欲で考え直させようとした

 

 

彼女は泣きじゃくって引き止めようとするが、それで彼の考えは余計に強固なものになり、振り解いて部屋を飛び出した。

 

 

生活面でも精神面でも夢を応援してくれ、東京で一緒に暮らした彼女と終わりになるのは、彼も辛くないわけがなかった。

 

しかし、後を追ってきた彼女が自殺すると喚き立てたせいで恐怖さえ抱き、完全に終わってしまったのだった。

監禁嬢
著者名:河野那歩也 引用元:監禁嬢4巻

 

 

34話

裕行は放送室に向かおうとしたが、その前に質問に答えて欲しいと言われ、諦めて先に話すことにした。

 

 

美沙子と付き合いだしてしばらくした時、なぜもっと小説を書けだの、逆にもう諦めてまともに働けだの言わないのか訊いたことがあった。

 

それに美沙子は、書こうが書くまいが、いつも何かにもがいて理想に近づこうとしているなら、何をしててもいいと答えたのだ。

 

それで彼は小説を書かずとも彼女といることで心が満たされるようになり、ずっと一緒にいたいと思えたのだった。

 

 

 

冨山の質問に答えた時、音楽が止んでいるのに気づいた。

 

しかしすぐにまた放送が始まりだした。

 

それは曲ではなく、録音された男女の会話で、男が今の曲の感想を言い、女が照れている様子で、明らかに裕行と冨山の声だった。

 

 

彼は放送室に全速力で走ったが、程なくして二人がセックスを始めた様子が流れ出した。

 

淫らで大きな彼女の喘ぎ声と、腰が激しくぶつかり合う音が学校中に響き、やがて彼女がいやらしい関西弁を叫んだ。

監禁嬢
著者名:河野那歩也 引用元:監禁嬢4巻

 

 

カコが鍵を閉めてそれをゴミ箱に捨てて姿を消した後も、彼女の感じている喘ぎ声と彼の荒い息遣いは文化祭の一大イベントになっていた。

 

 

感想

監禁嬢4巻でした。
面白度☆8 えげつなさ度☆8

せめて音だけで済んで良かったと思うしかないですね。

この音声を持っていたのはおそらく隣人の誰かさんなんでしょうけど、カコの調査力の半端なさが証明されましたね。

大学時代かもっと前から知っていた可能性もありますが。

これでドエロボーカルとして、冨山の音楽人生は止ざれることでしょう。

https://www.kuroneko0920.com/archives/45254