5話
ホブゴブリンの復活はシャーマンも予想外の偶然だった。
彼は必死に身じろぎして短剣を抜き、片手を何度も切り刻んで落とし、なんとか拘束から脱出した。
ホブは喉に剣の半分を刺したまま、片手を落とされても闘争心を失わず、残った片手で木を引き抜いて振り下ろし、圧倒的な筋力を武器に襲いかかってきた。
彼はギリギリで躱しながら身動きを封じようと足を狙うも、ボロボロの剣では裂き切れず、ゴブリンの死骸諸共吹き飛ばされてしまう。

戦いを長引かせる余裕はなく、一撃で致命傷を与えるしかない。
大振りの一撃を躱した瞬間に躊躇いなく正面から突っ込み、喉に刺さったままの剣を押し込み、うなじまで貫いた。

それで喉の前後から血が噴き出し、ついに巨大なホブを仕留め切った。
ホブはじりじりと逃げようとしていたシャーマンの上に倒れ、彼は無様に身動きできなくなったシャーマンに止めを刺した。
彼は仕留めたゴブリンの数を数えながらまた洞窟の中を進んでいった。
事切れているかいないかは関係なく一匹ずつ急所を刺しながら数を数え、やがて巣穴の最深部に辿り着き、犯されて倒れている女を見つけ、不幸中の幸いにもまだ息はあることを確かめた。

人間の骨で作った祭壇か何かの奥には、ゴブリンの子供たちが隠れていた。
彼は怯える子ゴブリンの姿に昔の自分を重ねてみたが、情け容赦なく全滅させるのだった。
6話
たった一人きりでの初陣を終えた彼は、救出できた女をおぶり、依頼を出した村に送り届けた。
見張りに立っていた村の男に手当てを頼み、ゴブリン退治が完了したことだけを告げてすぐに立ち去っていった。

牛飼娘は血の色のような夕焼けに不思議と不安な気持ちがこみ上げ、牛を急かして早く帰ろうとした。
その時、牧場前の道を兜までしっかり被った冒険者が満身創痍の様子で歩いているのを見かけた。
その兜の横顔を見た瞬間、あの隣の家の男の子かも知れないという直感がよぎり、思わず駆け寄って腕を掴んでいた。
牛飼娘の顔と声を聞いた彼も、同じくあの隣の家の女の子だと気づき、覚えていることを示すのに「ああ」と答えた。
牛飼娘は嬉しさのあまりに一度に色んな質問をぶつけると、彼はゴブリン退治をしてきたとだけ答えた。
牛飼娘はなんと言っていいか分からず、ここで待っておくように言い、急いで家に戻った。

牛飼娘は叔父に隣の家の男の子が生きていて、冒険者になっていたことを伝え、今晩だけでも泊めてあげられないか頼んだ。
叔父はようやく姪が泣き崩れるほど感情を露にしたのを見て、彼の下宿を許した。
彼は牛飼娘が戻ってくるのを待つ間、今回のゴブリン退治を振り返って改善すべき点に考えを巡らせていた。
そして5年ぶりに再会した牛飼娘の厚意に甘え、彼女に手を引かれて牧場の家で暮らし始めるのだった。

後日、彼と同時期に新人冒険者になったパーティーが根拠のない自信を漲らせ、ゴブリン退治に挑もうとしていた。
感想
ゴブリンスレイヤー外伝イヤーワン1巻でした。
面白度☆8 エログロ度☆8
本編のコミカライズに引けを取らない画力とエログロで、十分おもしろかったです。
むしろエログロさはこっちの方が高いかも知れません。
彼がゴブスレとしてどうやって有名になっていくのか、どんな出会いと戦いを経験するのか楽しみですね。
https://www.kuroneko0920.com/archives/45614



































