目を覚ました大目玉を周囲を窺い、敵の姿を探し始める。
そして竜牙兵の姿を見つけ、何も疑わずに触眼の熱線で集中砲火を浴びせようとする。
その時、ドワーフはこの状況が恐ろしく危険なものだと気づいた。
肝心な指示が何かと一足遅い彼は、ここで耳を塞ぎ、口を開け、屈めと最後の指示を出した。
直後、部屋の中で大爆発が起こった。

それは、密閉空間で視界がなくなるほど粉が舞っている時に起こる、粉塵爆発だった。
落雷かと思うほどの轟音にも驚いた女神官。
爆発の余韻が治まり、彼はすたすたと部屋の中に入っていき、大目玉がいた辺りの真上の天井を示した。
そこには吹き飛ばされた大目玉がめりこんでいて、彼らの注目を浴びると同時に落下し、ぐちゃぐちゃになった姿をさらけ出した。

ドワーフが直前で粉塵爆発だと気づいたのも当然で、彼もこの爆発のことを炭坑夫から聞いたことだった。
狭い空間に粉塵が散り、そこに火花が起こると燃え広がり大爆発が起こる。
だが彼もどれほどの威力か、危険か、戦闘に使えるかは知らなかった。
そして実際に使ってみて、ゴブリンとの戦闘には不向きだと判断したことを一人納得し、またそんな大事なことを聞かされていなかったエルフは声を荒げた。

水攻めでも毒気攻めでもないのはその通りだが、エルフは自分の言わんとしていることを今ここで改めて伝えるのは面倒だと思い、諦めた。
爆発後に見渡してみても、大鏡とゴブリンの戦利品以外は特に何もなさそうだった。
女神官はもし粉塵爆発が成功しなかった場合の戦略が気になって訊ねると、彼はエルフの一撃離脱を繰り返してじわじわダメージを与えて時間をかけて倒すつもりだったと、何気なく打ち明けた。
するとまたドワーフがエルフをからかい、エルフが言い返し、戦闘後の微笑ましいいつものやり取りで張り詰めていた空気を柔らかくしてくれた。

あれだけの大爆発にも関わらず、鏡にはヒビ一つ入っていなかった。
得体の知れなさは大目玉よりも強く、それでもどういうものなのか調べる必要がある。
女神官が率先して鏡に手を伸ばしてみると、まるで水面に触れたかのように指がすり抜け、驚いた女神官は反射的に腕を引いた。

彼とリザードマンは女神官の盾になるように臨戦態勢を取り、何か仕掛けてくるかもしれない鏡から目を逸らさない。
すると、鏡だったそれは何かを映し出した。
鏡面の中には荒れ果てた荒野が広がっていた。
人影らしきものもたくさん見えたが、それは全てゴブリンで、奴隷のように労働させられているようだった。

するとまた景色が変わり、彼らが以前冒険しに行った密林の奥の遺跡が映し出された。
この鏡が場所と場所を繋ぐゲートだとしたら、遺跡やこの地下墳墓のゴブリンはさっきの荒野から飛ばされたのかも知れない。
大目玉を鏡の守護者に据え、ゴブリンで人間社会を混乱に陥れようとしている何者かの存在が色濃くなった。

その時、彼は汚れた布切れが落ちているのを見つけた。
拾ってみると、潰された片目の復讐を誓う証のようなものが描かれていた。
すると、鏡の中から地響きのような音が聞こえてきた。
荒野にいたゴブリンが爆発音を聞いて侵攻を開始したとしか思えなかった。

感想
ゴブリンスレイヤー25話26話でした。
女神官のゴブスレの接し方に、少しずつ遠慮がなくなってきましたね。
今回はデフォルメ顔が割りと多かった気がしますが、丸っこい感じは可愛くて結構好きです。
さて、大目玉の視線はどんな効果があるのか、戦闘の安全性の鍵を握る女神官が機能しなくなると、またヤバくなりそうです。
https://www.kuroneko0920.com/archives/49207



































