リザードマンは竜牙兵と共に鏡の下に空間を作り、体勢を整えた。
彼はチャンピオンの手首を攻撃して攻撃を止めさせてから、ドワーフに大きな石弾を天井近くに作らせ、女神官に聖光を放たせた。
光に目を晦まされたチャンピオンは怯んで動きを止め、その隙に彼は全力で舞台に走り、眩い光の中で誘導してくれるエルフの声を頼りに手を掴み、舞台に辿り着いた。

そして、ドワーフに作った石弾を降下で落とせを指示を出す。
術同時発動の無茶振りにドワーフが文句を言った直後、足の疲労が限界に来ていた彼は膝が折れ、後ろに向けて倒れてしまう。
舞台から落ちそうになったが、咄嗟に女神官とエルフが手を掴んでくれ、ギリギリで踏ん張ることができた。

そして光が消え始め、また薄暗い地下空間の景色が見えてくる。
チャンピオンの真上には石弾が待ち構えていて、ドワーフが光が消えた瞬間を見計らって術を起動させた。
続けて指示通りに降下を発動。

巨石に数え切れないほどのヒビが入り、巨石は岩石の雨となって地下空間に降り注いでいく。
普通のゴブリンが押し潰されるのは言わずもがな、チャンピオンでさえ生き埋めになるほどの岩の前になす術がなかった。
地下墓地の天井は地上まで崩落し、夥しい木の根の間から星明りが射し込んでいた。
鏡の下に避難していた一行は、どうにか彼の予想通りに生き埋めにならずに無事顔を出すことができた。

助かってゴブリンも倒せたのはいいが、エルフは相変わらず無茶をする彼の作戦に声を荒げ、未だに詳しい作戦の内容が理解できていなかった。
ただ、メンタルが鍛えられていた女神官は、無事に戦いが終わればそこまでギャーギャー言いはしなかった。

木の根で支えられていた天井にチャンピオンを暴れさせることによって衝撃を与え、ドワーフが石を集めて巨石を作り、降下の下に降り注がせて押し潰す。
天井に使われていた膨大な量の石を利用した作戦は、ゲートの役割をする鏡の下が安全地帯になることで実現するものだった。
鏡あってこそ、それを動かせるリザードマンのパワーがあってこその作戦だが、役立ってくれた不思議な鏡だろうと、彼はやはりゴブリン以外には興味を示さなかった。

作戦の全貌を知ったエルフはでも、まだ納得し切れずに眉を歪めていた。
すると彼に、水も火も毒気も爆発も使っていないと言われる。
兜の下でどんな顔をしているのか分からないが、その言葉に一番似合うのは、どう考えてもドヤ顔以外にない。
エルフはぽかんとして一瞬考え、笑顔を返した。

それから彼の俗名を呼び、舞台から蹴落としたのだった。
感想
ゴブリンスレイヤー27話28話でした。
彼にとっても女神官にとっても瀕死に追い込まれた因縁の相手と再戦の機会がやってきました。
ゴブリンスレイヤーの異名通り、どんどんぶっ殺しまくりましたが、一際でかいチャンピオンを倒してこそ銀等級の実力を示せるというものでしょう。
鏡をこういう風に使うとは思いませんでした。
https://www.kuroneko0920.com/archives/51251



































