アキラの着替えを借りた啓太は、彼女のサイズでぴったりなことで華奢な体つきがよりはっきりとした。
軍人でバカンスの後でキャンプに行く予定だった船の中には、まだそれなりの武器が残っていた。
啓太は出発する前に、大怪我をしているせいか、ボーっとしている赤城にも再会したが、彼はまだまだいつもの気の強さを保っているようだった。
船から出ると、確かに自分が洞窟の中に隠されている船の中にいたことが実感できた。
しかも、机や椅子・日用品など、多くの物資が集められていた。
それらもアキラたちがかき集めたものだと教えてくれたのは、いきなりにゅっと出てきた田村だった。
彼は、海で生贄にされた田村葉子の双子の兄で妹の安否が知りたくて仕方ないようだったが、啓太に自分が見たものを告げる勇気はなかった。

時刻は18時前。
もう陽が暮れる頃だったが啓太はドラム缶から漏れる良い匂いに急激な空腹を感じ、アキラから期限切れのシリアルバーをもらい、わずかに空腹を満たすことができた。
自分の荷物を忘れているのに気づいたと直後に小早川がタイミングよく鞄を持って来てくれ、まずトランシーバーが繋がるか確かめたが、洞窟内にいるせいか、繋がらなかった。
洞窟の外にでると、さっそくアキラにナイフを渡された。
啓太は使ったことも見たこともないゴツイナイフに戸惑うが、まだ平和な日常から抜け出せていない気持ちを注意されてしまう。

それで啓太も、葵を助けるためにもいざとなれば敵を殺す覚悟を決めるのだった。
一方葵は、ガモウと呼ばれる頭骨の男の前に差し出されていた。
別格のオーラを放つガモウの言葉に葵は素直に従って前を隠している腕を下ろして裸体を見せ、名乗っていた。

作戦通りに沢を通って集落に近づいていた啓太たち。
道中、啓太は葵が彼女ではなくただの幼馴染みだと打ち明けるも、彼女に関して過去に大きな後悔をしていることを匂わせる。
その直後、アキラが殺したシマビトの死体が見つけられ、森の中で犯人の捜索が行われ始めた。
それが幸か不幸か分からないまま砦の裏手まで辿り着き、アキラがすぐに燃料量が十分にあることを確認し、葵の生存確認のために二人で砦に侵入した。

見張り役が一瞬で仕留められると、啓太は一目散に葵がいた部屋に飛び込んだ。
見つかったのは、葵がいたことを示すドローンにかけられたヘアゴムだけだった。

だが、それと同時に砦が囲まれているのに気づき、ここまでおびき出されていたことも分かった。
啓太はここで撤退しなければならないことに難色を示すが、自分が死ねば葵も助けられないと考えられる冷静さは残していた。

啓太は殺したシマビトの服に着替え、シマビトのフリをして一人だけ取り逃がしたと報告して囲いを解かせる事に成功する。
しかし、捜索隊を率いているらしい男に鞄を背負っていることを見咎められ怪しまれてしまう。
いい言い訳が思いつかずに焦っていると、今度は火事が起こったと騒ぎ出した。
啓太はそれを、別行動を取ったアキラの撹乱作戦に違いないと願った。

シマビトに変装した啓太は、火事騒ぎの混乱に乗じて逃げ出すが、いきなり鉈を持った一人に見つかってしまう。
アキラに忠告されたように、ここは殺さなければ殺される非日常だと思い覚悟を決め、受け取ったナイフを取り出した。
すると、仮面の何者かは顔を晒し、金髪と整った顔を見せて戦う必要がないことを示してくれた。

啓太は安心して腰が抜けそうになるが、覚悟を決めた目の色を褒められた。
やはり火事を起こしたのはアキラの仕業だったが、ただ発炎筒を焚いて見せかけただけだった。
運良く荷車を見つけていたアキラはそれに燃料タンクを積み、啓太と協力して集落から無事脱出することができた。
その頃、啓太の存在に希望を見出した葵はガモウに差し出されて体を品定めされ、嫁として受け入れられていた。

感想
インゴシマ3巻でした。
面白度☆7 残酷度☆10
火山に落とされるなんて怖過ぎて想像つかないですね。
甲斐谷がどこまで堕ちるのか、どんな最期を迎えるのかは期待したいと思いますし、急に出てきたヒナゴがどういう人種なのかも気になります。
今のところ一番エロいのは、まだ酷い目に遭ってはいませんが小早川先生ですかね。
https://www.kuroneko0920.com/archives/51355
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