22話
年齢を訊かれたパピコは、冷や汗をしとどに流し始めた。
明らかに息子を守ろうとするママの機嫌の悪さを感じていたが、つかえながら24歳だと正直に答えた。
自分が大人で未成年の彼と付き合っていることが、何を意味するのか理解した上での真実の答えだ。
当然ママもそれを分かっているから、10歳近く離れている高校生に手を出したことを犯罪だと突きつけ、パピコはまた大量に汗が滲み出てくる。
ママはそれだけはさすがにないだろうと、いや、まだであって欲しいという願いを込めて、ヤっちゃってないだろうな?という含みを持たせて言葉を続ける。
するとパピコが何も言い返してこないので、犯罪どうこうよりも息子を食われた事実に慄いた。

その時、心底彼女に惚れ直していた彼が口を開いた。
あなたたち両親は、息子を助けるために巨人に立ち向かえるのか?と。
彼女は殺されてもおかしくない状況でも、助けに来てくれた人なんだと。

人として本当に誰かのために命を懸けられる人なんてなかなかいるもんじゃないと言い募るが、ママはそこは置いといて年上の女にハマっているだけだと説得しようとする。
すると彼は、分からず屋のママに声を荒げた。
自分だけじゃなく、破壊神を倒したことで一体どれだけの命が救われたのか。
賞賛されるべき行いをした立派な人と息子が付き合っていることを祝福こそすれ、咎めるなんてあってはならないのだと。

息子の本気の激昂に、ママもパパもハッとして何も言い返せなかった。
そして助手席のパピコは、彼の言葉に感動したのか申し訳なくなったのか、顔を覆って号泣し始めていた。
止め処なく溢れる涙や鼻水が、ポタポタと顎から伝い落ちていた。

さすがにもう責められなくなったママは押し黙り、パパは一言も喋らないままだった。
そして彼は、泣きじゃくる彼女からもらい泣きした。
パピコは先にマンションの前で下ろしてもらい、彼氏家族と別れた。
玄関のドアを開けると帰りを待ち侘びていたらしいもちが駆け寄ってくるので、抱き上げ顔をペロペロ舐めさせて癒しを得る。
つけっぱなしのテレビではニュースが流れていた。
もう大まかな被害者数が出ており、死傷者合わせて900人を超える大惨事になっていた。

被害状況もセンセーショナルに報道されていたが、何より注目されていたのは突如現れ消えた女性の全裸巨人についてだった。
破壊神の死体はそのまま残されているので調査が開始されているようだが、小さくなって消えたパピコは謎の存在として騒がれ、テロだとも言われている。
破壊神を倒したヒーローとしては、扱われていなかったのだ。

少なからず自分の巨体で被害を出してしまったパピコは罪悪感に襲われ、吐き気を催してトイレに駆け込んで吐いた。
彼に感謝されても大多数から恨まれているのかと思うと泣けてくるが、どうしたらいいか判断がつかない。
そうこうしているうちにニュースはアメリカの巨人対決の状況を流し始めた。
アメリカの星条旗を纏った巨人はまだ戦闘中だが、多くのファンに応援されているようだった。
しかし、アメリカンヒーローより圧倒的にインパクトが強かったのが、巨乳全裸巨人のパピコだった。

今や世界中で話題に上っている存在になり、ネットでも最中目されていたのだった。
感想
ギガント20話21話22話でした。
なるほどと思える結果でした。
破壊神の身体が気持ち悪いのも、意味のないデザインではなかったんですね。
まあ勝利勝利と言いましたが、早くも彼氏ママの息子を思う追究が始まりましたね。
https://www.kuroneko0920.com/archives/51924
https://www.kuroneko0920.com/archives/14995



































