6話後編
ゴブリンスレイヤー 重戦士、槍使いの3人は遥か高くそびえる塔を目の前にして、首が痛くなりそうなほど見上げていた。
侵入経路は外壁を登ることで意見が合っている。
そこで彼が取り出したのは何十本もの楔で、これを打ち付けて足場にしながら登攀すればいいという。
簡単に言うが、重戦士と槍使いは難色を示した。
登るだけなら可能だろうが、途中で空飛ぶ敵のデーモンやガーゴイルに襲われた時にどう戦うのかが問題になってくる。
外壁を登ることが決定している口ぶりに槍使いは異議を唱える。
しかし、堂々と塔の中から登った場合、待ち受けているだろう数が分からないモンスターを相手にし、罠の探知、解除、上階への探索などをこの3人でやるのかと言われれば、反論の余地はなかった。
とは言え、外壁は簡単に楔が打ち込めるほど脆くはないし、そもそも脆かったら安全性に欠ける。
重戦士はハンマーで打っても食い込まないのを確認すると、筋力上昇の薬に身体強化の指輪の合わせ業で自身を強化し、ハンマー無しの自力だけで楔を叩き入れて見せた。

実用性の高いアイテムを見た槍使いは、彼に銀等級らしく魔剣の一つでも持てとからかった。
彼にそんなものを持つ予定もつもりもないが、水中呼吸ができる指輪なら持っていると言い返した。
ただし、それもゴブリンに奪われても問題ないサイズだから所持しているだけだった。
そして3人は、重戦士、彼、槍使いの順番で登り始めた。
少しでも気を抜けば地面に真っ逆さまの状況でも、3人は余裕を見せながら登っていく。
ゴブリン退治でもないのに引き受けた彼の意外な判断に二人は驚いていたが、彼も彼で今すぐそれなりの金が必要になったから仕方なくだという。
しかも金の使い道もゴブリンではないと言うのだから、また意外な一面だった。
重戦士は死にそうにない彼に金を貸そうと言うが、律儀に彼は断り、すると槍使いが冒険者の何たるかを説く。

そんな風に仲睦まじくせっせと登っていると、懸念した通りに空飛ぶモンスターが近づいてきた。
翼があり灰色の肌をしたガーゴイルが3匹。
彼と重戦士はこの足場でも白兵戦で倒しきる算段を考えていて、唯一魔法が使える槍使いは二人の脳筋ぶりに辟易してしまう。
ガーゴイルが来ても不敵な笑みを崩さない槍使いはスロウを唱えた。

するとたちまちガーゴイルは羽ばたけなくなって落ちていき、地面に叩きつけられて粉々に壊れてしまうのだった。
汎用性の高い槍使いの一手をそれぞれにわちゃわちゃ話しつつ、再び上へ上へと登っていく。
天辺近くまで行けたのなら出直さずに強行突破だと決めたところでぐんぐん登っていくと、運よく二度目の襲撃を受けることなく最上階に辿り着いた。
天井に気味の悪い絵が描かれている以外何もないだだっ広いフロア。
経験ある男3人だけだったから思ったより苦労せず登れたことで、3人はそれぞれ自分のパーティーの登れなさそうな顔を思い浮かべていく。
ここでも槍使いは女性メンバーを性的な目で見て、彼にも勧めるが、いよいよゆっくり喋っている暇がなくなりそうだった。

地面からぶくぶくと湧き上がってくる黒い何か。
みるみるうちに形作られ、人型になったそれは言葉を喋るこの塔の主だった。
3人を時間の限りある者だと罵って怒りを露わにするが、最後まで聞くつもりのなかった彼が手早くナイフを投げて胸に突き刺した。
あまりにあっけなさすぎる戦いだった。
と思われたが塔の主は再び起き上がり、胸のナイフをボロボロに燃やし尽くした。
よもや不死にも思えるが、3人はまるで怯まず、敵が何を言って不敵に笑おうが、死んでもらうだけだと言って武器を構えた。

天井に描かれた絵が形を成し、何体ものガーゴイルが襲い掛かってくる。
だが重戦士は大剣の一振りで糸も容易く返り討ちにし、不敵に微笑み返した。
塔の主は魔法攻撃を仕掛けてくるが、彼の機転の利いた一撃、槍使いのおいしいところを持っていく一撃で難なく撃破した。
そして切っても刺しても殺せない厄介な敵をどうするか考え、彼がナイスなアイデアを思いついて完全に止めを刺したのだった。
こうして依頼を達成した3人はお楽しみの宝を発見し、ワクワクしながら蓋を開けてみたのだが…

感想
ゴブリンスレイヤーブランニューデイ6話でした。
いきなりお漏らしするわ仲間に射抜かれるわからの墜落死なんて残酷な展開でしたが、ついにゴブスレが主役級に活躍するエピソードになりそうです。
https://www.kuroneko0920.com/archives/54838



































