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84話

死ぬはずだった水野は見事な受け身でスタッフルームか何かを破壊し、一命を取り留めた。

 

とは言え無傷と言うわけにはいかず、よたよたと歩くので精一杯。

 

その隙にスタッフの女性は悲鳴を上げて逃げ、エレベーターに飛び乗った。

 

 

自動の移動手段を先取りされた水野は舌打ちしながらもエレベーターを待たずに階段を選び、ゆっくりと登り始めた。

 

もも裏の違和感にアスへの影響を気にしながらも、無視するわけにはいかないカチュアが放った一言。

 

船内がヤクザの死体だらけなのが真実なら、連絡が取れない奴らが殺されたということ。

 

仲間への愛だけは深い水野は家族を殺されたと同様な怒りと悲しみを感じ、頭皮の血管をぶくぶくと浮き上がらせ涙を流した。

著者名:山田恵庸 引用元:ヤングマガジン2019年14号

 

 

そして上を向き、自分が戻る前にメデューサたちを皆殺しにしろと叫んだ。

 

もちろん雇われボディガードと言えども、彼らは最初からそのつもりだった。

 

 

水野の声に小さく返事をした烏丸がまず、あやに襲いかかった。

 

関節を外してしならせた腕を大振りし、鞭のように勢いを増した一閃を繰り出す。

 

あやは受け流すもかなりの重さに顔をしかめ、受けていては勝ち筋が見えないと思い、躱してから斬り込むイメージを膨らませた。

著者名:山田恵庸 引用元:ヤングマガジン2019年14号

 

 

霧子はチャイナ服と対峙していた。

 

先制攻撃を仕掛けてきたのはチャイナ服で、すらりと長い連続蹴りを繰り出してくるが、霧子は紙一重で難なく避けていく。

 

しかし、鼻先を掠めただけで鼻血が噴き出してしまう。

 

仁奈が心配して声をかけるが、チャイナ服は霧子を仕留めてからお坊ちゃんにおしおきをするつもりだった。

 

霧子は相当なキック力を持つチャイナ服相手でも、余裕を見せて拳を握りしめた。

著者名:山田恵庸 引用元:ヤングマガジン2019年14号

 

 

そしてカレンとカチュアがゆっくり上ってくる水野を見下ろしたその時、巨躯の角刈りヘッドがジャケットを脱ぎ、動きやすい準備を整え始めた。

 

そして角刈りに手を添えたかと思うとそれも外した。

 

傍から見れば髪の毛にしか見えなかったそれは実は帽子だった。

 

 

緊張感たっぷりの中で一種のボケのような行動を取られたカチュアは驚くが、どうやってキックボクサーの馬場に勝つか考えを巡らせる。

 

 

現状ナイフは使い切り、トラップもない状態では一番やり合いたくない相手だった。

 

カレンもドM体質を加味しても、水野を持ち上げて放り投げた時点で筋肉や体力の疲労は相当なはず。

 

さてどうするかとカチュアが思ったその時、馬場は脈絡なく土下座した。

著者名:山田恵庸 引用元:ヤングマガジン2019年14号

 

 

カチュアはまた驚かされるが土下座ではなく、馬場は腕や足、全体を動かす奇妙な踊りを始めた。

 

ワイクルー・ラムムアイ

 

ムエタイの試合前に行われるその踊りの成り立ちは18世紀の、ビルマとタイの戦争にまで遡る。

 

敗戦国になったタイはビルマ王の要請でムエタイの試合をしなければならなくなり、選出されたのが当時のタイ最強の人物一人で、片やビルマは10人を選出。

 

負ければ死

その状況でタイの選手は試合前にワイクルーを踊りながら闘技場の地形を把握し、集中力を上げ、戦いに挑んだ。

 

そして見事に10人を倒したという。

 

 

 

その逸話を再現するかのように踊り終えた馬場は構え、女二人に対峙した。

 

直後、頭が吹き飛んで脳や目玉を撒き散らした

 

 

撃ち殺したのは難なく馬場の真横に近づけた堂島姉妹だった。

著者名:山田恵庸 引用元:ヤングマガジン2019年14号

 

 

あまりに調子に乗り過ぎた馬場は全く姉妹の接近に気づかず、見せ場のないまま殺された。

 

おそらく、死を感じる暇もないほどだったに違いなかった。

 

 

苦労せず相手が消えてくれたカチュアとカレンは、姉妹が追っていたはずの若頭はどうしたのかと訊ねた。

 

姉妹は若頭の石黒に撒かれていたのだった

 

 

 

その頃、石黒に捕まった美依那は茶室に運び込まれ、畳に磔られていた

 

まるで和室に似合わない二人は完全に勝敗が決し、針ツボでも身動きを封じられた美依那はどうしようもない状態だった。

著者名:山田恵庸 引用元:ヤングマガジン2019年14号

 

 

美依那はいつ殺されてもおかしくない状況でここまで拉致られたことを訝しむ。

 

石黒は油断なく銃を突きつけながら組長就任パーティーを台無しにして組を崩壊寸前まで追い詰めた恨み言を吐き出すが、できれば美依那を殺したくないし、同じ年頃の娘がいるので殺されたくもないという

 

そこに生きる道を見出した美依那は娘になり切ったつもりで、「パパ」と呼んだ。

 

だがそれは通用せず、お父さんと続け、次にダディと呼んだ。

 

ダディで僅かに反応を見せたと分かるや、美依那はダディ攻めで押し込もうとした。

 

しかし、それは助かる道筋ではなく凌辱される道筋で、服を縦に切り裂かれてしまう。

著者名:山田恵庸 引用元:ヤングマガジン2019年14号

 

 

石黒は美依那を娘のように感じるために、あえて娘の話を切り出した。

 

わざわざそんな回りくどいことをしてまで美依那を犯す気持ちになったのは、娘を犯してやりたいという欲望を美依那にぶつけたいからだった。

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