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22話②

誰が鑑定できるのか分からない彼はあっさり諦め、売るか使うかどちらも無理なら処分することを決め、冒険者で賑わう中、邪魔にならないように奥の席に腰かけた。

 

 

何の指輪か分からないのだから、惜しむこともない。

そう思った直後、受付嬢が親切に声をかけてきた。

 

彼が示して見せた眩い指輪に目を輝かせるが、手に入れたのがゴブリンの巣だと言われると、無闇にはしゃげる気分ではなくなった。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2019年8号

 

 

それでも、彼はゴブリンスレイヤーなのだから、そう思うと笑顔になれた。

 

 

鑑定できる人物を知らず、処分することに決めたと聞いた受付嬢は少し考えを巡らせ、特別な親切なのをそれとなく匂わせつつ、紹介できる人物を知っていると持ち掛けた。

 

 

程なくギルド内で、ヒールの音をコツコツと立てて優雅に歩く妖艶な雰囲気の冒険者がやって来た。

 

無骨な男たちは色めき立ち、ナイスバディの美人に目を奪われるが、誰も勇気が出なくて声をかけようとしない。

ただ一人、受付嬢だけが手を振って居場所を知らせた。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2019年8号

 

 

彼とも顔見知りで何の用かと話しかける魔女に、彼は簡潔に言葉足らずで鑑定ができるか訊ねた。

 

魔女がを浮かべた顔をするので、受付嬢がすかさず遺跡で手に入れた指輪があるのだと補足し、魔女は理解した。

 

取りあえず見せてもらった魔女は、チリチリと石の中で揺らめく炎に僅かに驚き、リングも仔細に観察し始める。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2019年8号

 

 

そして魔女は素直に分からないと答え、申し訳なさそうに彼に返した。

 

とて彼は気にせず、ぶっきらぼうな感謝を示し、残念がる受付嬢にも気にさせないよう、最初と同じく処分すればいいと答えた。

 

そこで魔女は、鑑定できなくても欲しがっている人を知っていると付け加えた。

 

ならば渡そうと彼が言うので、あまりの欲のなさに魔女は笑みを零しつつ、町外れの小川の傍にいつもいるはずだと教えてあげた。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2019年8号

 

 

彼が感謝の言葉をかけると、魔女は良いものが見れたと返し、手を振った。

 

最後に林檎酒を持っていけばと魔女がアドバイスすると彼は素直に返事し、受付嬢にも感謝の言葉をかけた。

 

その一言で受付嬢の心は晴れ渡り、去り行く彼の背中に一生懸命返した。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2019年8号

 

 

 

鑑定できなかったとは言え、一応は試し、情報を提供した魔女は振り返って妖艶な笑みを見せ、受付嬢にお礼を催促した。

 

まさか自分が払うことになるとは思わなかった受付嬢は驚き、まだまだ少ない初任給ランクだから厳しいと怖がり、冒険の便宜を頼まれても不正はできないと怯え始める。

 

しかし予想に反し、魔女は槍が得意な冒険者を知っているか訊ねた。

 

覚えのあった受付嬢が槍使いの顔を思い浮かべると、魔女は臨時で彼と何度か組んだことがあると前置きしてから、できれば固定でパーティを組みたいと思っていることを、真っ赤になりながら打ち明けた。

著者名:蝸牛くも 引用元:ヤングガンガン2019年8号

 

 

妖艶な魔女の乙女な願いに、受付嬢は一も二もなく「任せて下さい」と請け負ったのだった。

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