37話
パピコの登場にテレビの実況は俄かに活気づいた。
巨大パピコ登場。
ちほ・ヨハンソン特赦。
そんなテロップが画面に出た光景に、零ママは言葉もなく目を見開いた。
パピコは破壊神3体に匹敵するほど巨大化したサイズになり、都会のど真ん中で全世界にピンクの部分を大公開した。

零がいる車内でもパピコ登場に気づき、一斉に窓から外を見始めた。
零も気づいたが、とてもパピコ一人で勝てると思えない思いつきの投入に首を横に振り、嫌だ無理だと繰り返した。
無茶ぶりで地獄に放り込まれたパピコは、意外にも破壊神のストレート、フックを躱していた。
茶色い奴のストレートをスッと屈んで躱し、白い奴が振り下ろしてくればスッと後ろに引いて躱す。

思いのほか立ち回れているとなるや、視聴者の意向を全く汲み取れない制作サイドはスタジオの映像に切り替え、特赦とは?とはという、今最優先しなくてもいい情報について出演者に話させ始めた。
その流れで、パピコが殺されるシーンが全世界に流されることについての懸念を示した。
電車内は、パピコへのエールで騒ぎが大きくなっていた。
零も心配そうに見上げる中、さすがにただのAV女優が破壊神3体を相手にどうにかなると思った考えが浅はかだったことが証明され始めていた。
顔面に一発食らって体勢を崩したのを皮切りに、次々とパンチを食らっていくパピコ。

あっと言う間に顔が血塗れになり、最早変態3人組がお姉ちゃんを暴行している図でしかなかった。
顔面を殴られて後ずされば、後ろから背中を殴られて前に戻らされる。
一発打ち込まれるたびに地響きが起き、ついに電車からはビルの陰に倒れたパピコの姿が見えなくなった。
非情な光景に零は涙が止められないが、都合のいい奇跡など起きず、テレビでも絶望的な状況を否定できなくなり、実況の悲痛な声がやかましくなってきた。
3体に囲まれ、まさにリンチされるパピコ。
どうしようもない零は、SNSを開き、パピコの状況がどう呟かれているのか閲覧してどんな状況なのか間接的に確かめ、こんな時でもとにかく呟く人間の絶望的な意見に悲壮感を増していった。
死刑で殺される前に命を懸けたパピコは破壊神に寄ってたかって殴られ、ついに捕まえられた。

零が閲覧していたメッセージには、首がもげる!と書かれているのがあった。
もう殴られまくって抵抗する体力が残っていないパピコは、駅弁みたいにがっちり腰を掴まれ、顎をぐいぐい引かれ始めていた。
零は人目など関係なく絶叫し、彼女の名前を叫んだ。
しかし無情にも、パピコは両手で顎を持ち上げられ、細い首がゆっくりと伸びている最中だった。

感想
GIGANTギガント35話36話37話でした。
隊員の任務は生存者の救助くらいしかなさそうですが、巨人同士の戦いが終わってからでないと二次被害を食らうだけだろうと思ったり。
ついさっきまで独房に入れられていたパピコに勝てる要素はなさそうですが…
https://www.kuroneko0920.com/archives/60792
https://www.kuroneko0920.com/archives/14995
































