ジークは改めて、エルディア人が子供を作れない身体になるよう伝え、その後で地ならしをすればいいんだと伝えた。
ようやく口を開いたエレンは、エルディア人安楽死計画と呟き、本性を現した。
アルミンの見立て通りだったのか、安楽死計画などに賛同していなかったエレンは、ここに来るためだけに仲間になったフリをしていた。

冷たい目で見下ろされたジークは顔を覆い、嘆きの声を漏らした。
エルディア人がいる限り、殺し合う地獄の歴史が繰り返されるだけだと訴え、安楽死に賛同しない理由を訊ねた。
この世の真実をほとんど知らなかった頃から変わっていなかったエレンが真っすぐな理由を話すと、ジークは指の隙間から砂を見た。

エレンは自分の目的のためにユミルに話しかけるが、彼女は素通りし、エレンに目も暮れなかった。
嘆いたままのジークの前でくずおれ、膝をついたユミル。
エレンが安楽死に賛同しないのは父親の洗脳のせいだと信じているジークも同じく、エレンを100%信用してはなかった。
長い時間、一人でここにいたおかげで多くのことができるようになったジークは、ユミルにはりぼての鎖を作らせ、囚われているフリをしていた。

初代王の思想に染まらなかったジークは、不戦の契りさえも乗り越えていたのだ。
始祖だと持て囃されても王家の血を引く者に服従してしまうユミルの力を使うため、エレンもまたそれを成功させるために利用されたに過ぎなかった。
とて、ジークはエレンが賛同してくれなくても、それはグリシャの刷り込みによる不幸だとしか考えていなかった。
自分がクサヴァーに救われたように、ジークはこの場でエレンの考えを変えるために行動を起こした。
額が触れ合った直後から、エレンとジークはグリシャの記憶をカメラマンのような視点で辿り始めた。
ハイハイもままならない赤ちゃんのエレンを抱き上げ、泣かれて妻に助けを求める微笑ましく幸せそうな光景。

ジークから見れば、前の家族のことを忘れて卑しくも別の家族をこさえたクズだった。
父ではなく恥ずべき男を見るように嫌悪感を露わにするジークは、次の扉を開け、次々とグリシャの記憶を辿っていった。
エレンもジークの感情にすり寄り、父親をこき下ろして洗脳が解かれたように振舞うが、ジークは十分に時間を使って最後まで辿らせるつもりだった。
何気ない日常はやがて、壁の中枢に近づいていき、グリシャがレイス家の根城を突き止めるところまで来た。
しかし、あの壁が破壊された日よりも何年も前のことで、もちろんエレンもジークも知らない過去だった。
そしてこのタイミングでは、グリシャはレイス家に何もせず、一目散に家に帰って愛しい我が子を抱きしめていた。
その夜、グリシャは地下の書斎でうたた寝をしながら、もう一つの家族で撮った写真を傍に置き、謝罪の言葉を口にしていた。
直後、ジークの気配を感じ取り、しっかりと話しかけたが、まさか自分の見たものが現実とは思えず、夢にしたのだった。

エレンよりジークの心が変わり始めると、エレンが次に行こうと促した。
感想
進撃の巨人119話120話でした。
ガビの活躍が止まりませんね。
ライナーは頭がなくなっても再生しましたし、ジークも背中がこそげ取られても死んでませんし、普通ならエレンも生きてはいそうですが…


































