39話
最初の破壊神を倒した作戦で、見事に一体をぶち破ったパピコ。
体液塗れになりながら外に飛び出すと、二本角が躍りかかってきた。

冷静だったパピコは相手が攻撃を繰り出してくるより早くまた小さくなりながら、相手に向かって飛び込んだ。
縮小しながらのジャンプのおかげで相手の胸元に子泣き爺みたいにがっちり貼りつき、蚊みたいに潰されそうになってもどんどん身体が小さくなっていくので、躱す必要なく攻撃が当たらない。

一気に元の大きさに戻ったパピコを破壊神は視認できなくなり、闇雲に暴れ回って手を振り回すばかり。
パピコは振り落とされまいと、首と肩の隙間をしっかり掴み、訳の分からない構造になっているその中に飛び込んだ。
鬼気迫る決死の表情でダイブしている最中に装置を回し、空中巨大化の準備完了。
もう成す術が無くなった破壊神は大人しくなり、ラスト一体になるだろう一本角と見つめ合った。
程なくパピコが巨大化する勢いに耐えかね、身体が引き裂かれたのだった。
救世主の道を歩み始めたパピコは、破壊神の屍を踏み台にして堂々と大地に立った。
まさかアッという間に二体も倒されると思っていなかった一本角は後ずさり、パピコと距離を取った。
周りにはヘリと戦闘機が飛び交い、日本の行く末を決めるだろう戦いを緊迫感溢れる騒音で彩っていた。
破壊神に対して半身に立っているパピコは、どこか男を誘うような目つきで目を離さない。
破壊神には恐怖心というものがないのか、表情を変えずに爬虫類のような目で睨みつけた。

最初にパピコが動き、タックルの姿勢で身体を低くして突っ込み、まず相手のストレートを躱して懐に潜り込む。
そうすると破壊神が両手を組み、渾身の力で振り下ろす。
それも破壊神の身体を軸に素早く背中に回り込んだパピコは躱し、しがみついた。
だが体内がスカスカの破壊神はぐねんと腰を回し、左ストレートを顔面に叩き込んだ。
それでもパピコは離れず、またどんどん小さくなっていき、手が届かなくなっていく破壊神は手を振り回して暴れるしかなくなった。
そうしているうちにまたパピコの姿が見えなくなったということは、うまく体内にダイブしたということだった。
破壊神が身構えてキョロキョロするのを、自衛隊員たちは固唾を飲んで見上げていた。

そしてまたパピコが体内から飛び出しながら、破壊神の身体を引き裂いたのだった。
同じ戦法で三体とも見事に倒したパピコ。
すっくと仁王立ちしたパピコは、たった一人で東京を壊滅の危機から救ったのだった。




































