意外にも穏やかな男はいのりにローカをつけさせてARモードにさせ、外したら殺すと脅し、一階に連れて行った。
すると縮こまっている母親のそばに、顔にモザイクをかけて見えなくしている中年おばさんがいた。

こんな時でも世間体を気にして夫に怒られるのを恐れて慌てる母親を見たおばさんは、自分の息子にさっさとカウンセリングを受けさせるべきだったと非難した。
ネットで購入した数々の武器や薬物。
趣味のように行っていたSNSでの誹謗中傷、殺人方法や爆発物の作り方の検索。
そしてついに、とある中学校の見取り図と時間割を手に入れた。
引き籠っていた6年で兄がやったのがそれだった。
おばさんたちは兄を無敵の人と判断し、事件が起きるまで何もできない警察に代わって危険分子を社会から排除したのだ。
二階で息子が死んでいると聞かされて涙を見せる母を見たいのりは、まるで茶番のように感じた。

兄を殺した実行犯の男はニルと呼ばれ、彼もまた無敵の人だという。
他にも実行犯として使われている無敵の人がいるらしく、既に犯した罪の免除や便宜を図って従わせているのだという。
そしていのりがさっき見たアバターがまた現れた。
おばさんもよく理解していないそれはAIらしく、凶悪犯罪を未然に防ぐために生まれたAIのシューニャと名乗った。
シューニャは二つの選択肢から選べと迫った。
A・世間を騒がせている連続殺人鬼に立ち向かって殺された男性の遺族。
B・妹には性的虐待、母には家庭内暴力を振るっていた男が世間を騒がせている殺人鬼だと分かり、母娘協力して殺害し、その後一家心中。
Bを選べば警察がニルが起こした事件の罪を兄に擦り付けて処理するが、Aを選べば母娘は生きられるので、いのりには酷い仕打ちを受けてきた経験者として仲間になってもらい、凶悪犯罪を未然に防ぐ手助けをして欲しいとシューニャは望んだ。

実際の犯行はニルがやるし、おばさんも殺されないためにAを選べと促した。
考える時間はあまりないと急かされたいのりは、まだ死にたくないという理由で正義の行いに聞こえそうな人殺しの手伝いをする選択をした。
するとシューニャは、警察が問題なく結論付けられるよう、いのりへの暴行が兄ではなく犯人のものになるよう偽装工作を指示した。
ニルは淡々といのりを蹴り飛ばし、服を破いて綺麗なままの乳房と結婚も恋人もできないだろう文字が刻まれたお腹をさらけ出した。

そして馬乗りになると、ローカにエロ動画を流しながらオナニーし始めた。
せめて本当のレイプはしないでおこうという気遣いだったが、ニルはお腹に刻まれた文字を触ってより興奮し、そのまま乳房とお腹にぶっかけた。
そして改めて、まだBを選べることを伝えた。

それでもいのりが答えないので、しっかり顔面を殴りつけ、矛盾のないよう痛めつけたのだった。
いのりはボコボコにされたボーっとする感覚の中で、どうしようもない母親の呻き声を聞いた。
感想
無敵の人1巻でした。
面白度☆7 やりすぎ度☆8
兄が殺されたのは妥当でしょうが、犯罪者予備軍にはせめて、更生プログラムとかのチャンスがあってもいい気がしますね。
1巻にはこの続きで、表紙の子が登場するいのりの初仕事が始まって終わるまできっちり収録されています。



































