102話
カルの群れに囲まれたペコはしかし、大胆不敵に笑い声をあげた。
冷静に数を数え、8体が襲撃しに来たのを確かめると、恐れるでも逃亡策を必死に考えるでもなく、余裕綽々な笑みで足りない足りないと独り言ちた。

まだ戦う前からドヤ顔をしたペコはまず背後の二体を木に串刺して取りあえず動きを止めると、ジタバタもがく二体を見てほくそ笑む。
もちろん丸腰ではなく、腰から取り出した二つの武器は、なんとカル専用の四つ刃ナイフだった。
シンプルに押し出して弱点に必ず当てる攻撃により、一撃で二体同時に始末されたカル。
実力だけでなく武器まで工夫して持ち歩いている辺り、確かに偉そうな態度に見合った腕を持っているペコは、事あるごとのドヤ顔を忘れない。
背後から襲いかかられても抜かりなく気配を察し、すまし顔で返り討ち。
それでまたドヤ顔を見せた後に、もう一発二体同時にぶっ刺して始末。

カルに対して圧倒的な強さを発揮していくペコは調子に乗りまくり、残りの動ける一体にすぐ止めを刺さず、どう動くかをあえて待った。
もちろん死にたくないだろうカルはヴィールと叫びまくり、仲間に助けを求め始めた。
それも良かろうと、ペコは一帯のカル殲滅作戦に切り替え、ミサキに対する愚痴さえ零した。
直後、地響きと共に地面が揺れた。
生き残りカルが呼びだしたのは、5m以上は確実にある巨人カルだった。
これにはさすがのペコも、ドヤ顔をしている余裕はなくなった。

おまけに通常サイズのカルの増援もぞろぞろやって来た。
想定外の事態でもいつもの態度を取り戻したペコは舌打ちをしてから、突き刺したままの槍を引き抜き、25%の確率に賭けて巨人カルの額部分に見事に突き刺した。
果たして弱点にヒットしたのか。
祈るような思いで見守ったペコだが、巨人が何事もなく槍を抜き取り外れが判明。

巨人に気を取られ過ぎて背後の気配に気づかず羽交い絞めにされるが、うなぎのようににゅるりと抜け出し、慌てて四つ刃ナイフで返り討ち。
そうすれば巨人への注意が疎かになって、為すすべなくでかい手で掴みあげられてしまった。
こうなってはもうどうしようもなく、まんぐり返された恥ずかしい体勢に固定されると、カルが群がって我先にと服を毟り取り、ナイスバディが晒されてゆく。

こんな状況でも泣き言を漏らさずにふてぶてしいペコは、目の前のカルに唾を吐きかけた。
そんな反抗的な態度のせいで顔面にストレートをぶち込まれ、いよいよ終わりが見えてくる。
巨人の手からずり落ちても股間部分を毟り取られて囲まれ、またまんぐり返された時にはもう、ペコは意識が飛びそうなほどのダメージで大人しくなっていた。
たった一発のグーパンで無力化された現実。
武術に磨きをかけ、ガーディアンレベルにまで鍛錬したとしても、たった一発殴られただけでフラフラになる身体能力の差。
無残な最期が迫る中、ペコは抗えない現実に打ちひしがれた。

そしてイボイボの肉棒が押し広げられた部分に挿入されようとしたその時、ペコはようやく自分の弱さを認め、認めたくない彼に助けを求めたのだった。
こんな深夜に駆けつけた彼は、果たして巨人カル率いるカル軍に勝てるのか…

































