40話
彼の懸念も空しく、ゴブリンはどこからともなく湧いて出てくる。
しかも閉ざされた扉は一つだけじゃなく、程なく同じ黒い扉に行く手を阻まれた。
ただ、二人ともやることは変わらず、彼は追いかけてくるゴブリンを返り討ちにしていき、アークメイジは法則、公式に照らし合わせて計算し、あっという間に解を導き出した。
すると彼が素早く担ぎ上げて扉を突破した。

次の階層に移ってもゴブリンに何か変化が起きることもなく、相変わらず一匹は弱いが忌々しく湧いて出てきて彼の体力をじわじわと奪っていく。
彼が黙々と省エネを心がけながらゴブリンを始末していけば、何度でも行く手を遮ってくる扉とアークメイジは格闘し、知恵と知識で次の階層に導き続ける。
三度目ともなればアークメイジは間髪入れずに扉を開けて見せるが、未だ彼に担がれるのは慣れないらしくお気にも召さない。
しかし、次の扉は少し考えこむ素振りを見せた。
アークメイジの苦戦はつまり彼の戦闘する時間が長引くのと同じで体力が削られ、集中力と回復薬も目減りしていく。
ただ、数値が大きくなることにより計算も大変になっているだけで、アークメイジは鮮やかに解を導き出した。

そして今回の突破の際は彼のタックルを躱して担ぎ上げられるのを阻止し、悠々と扉を閉めた。
彼は塔内のゴブリンが外に出ることを心配するが、アークメイジの考えでは目的地に到達すれば塔と共に消えるような存在でしかなく、その心配はいらぬものだという。
目的地に何があるのか何をするのか全く気にしない彼は、先生がいう物事はやるかやらないか、を胸に刻み、ゴブリン退治の邪魔にならないなら他人が決めたことにとやかく言うつもりがなかった。
そのからっ風具合を、アークメイジは改めて気に入った。

もう扉は出てこないだろうと踏んでいたアークメイジの予想は裏切られ、また同じ扉が行く手を阻んでいた。
だろうともアークメイジは余裕綽々の態度で解の導きに取り掛かるので、彼も同じく狭い通路の前に陣取り、使えるモノ全てを使って襲い来るゴブリンを蹴散らしていく。

彼が倒したゴブリンの数を把握していたアークメイジ。
百を超え、斬って突いて叩いて殴って殺し続ける彼だったが、ついに死骸の山に隠れて飛んできた投石を食らわされてしまう。
頭にヒットしたせいで視界が揺れ、投石を盾で防ぐ腕もしびれ、ここに来て劣勢を経験。
雨の村で戦うよりよっぽど戦いやすいが、無限に湧いて出てきそうな数のゴリ押しをされてはいずれ力尽きてしまうし、アークメイジは今までの比ではない計算量にかなり時間を要していた。

感想
ゴブリンスレイヤー外伝38話39話40話でした。
よく分からないままですが、とにかく彼のやることはいつもと変わりませんね。
この塔を攻略すれば、緑の月について少しは明らかになるのか。
https://www.kuroneko0920.com/archives/77583
































