55話
自分が相当にイケている男だと思い込んでいる色黒クズ先輩は、まずパピコの電話番号を知っているのか居丈高に訊ねた。
呆気に取られた彼が咄嗟に返せないでいると、数秒も待てずにオラついて凄む辺り、やはりどうしようもないクズで虚勢を張ってないといられないようだった。
見上げるようなクズにオラつかれた彼が強気に出ると、クズはかなりのショックを受け、自分がお目にかかることもできない爆乳美女とヤリまくっているチビが許せず、戦慄いた。

自分の女気分で寝取られたほどショックを受けたクズは、続いてパピコに会わせろと要求し始めた。
最早それは叶わない願いだと最初から諦めたのか、ついに腹パンをぶち込むという暴挙に出た。
そのまま顔面に膝蹴りまで入れ、完全に傷害の証拠を残したのだ。

突然の二連撃に膝から崩れ落ちた彼は、大量の血を垂れ流した。
しかしクズは人を痛めつけることに何とも思わない精神異常者でもあったので、髪を引っ掴んで頬を連打し、しつこくパピコに会わせろと脅しつける。
突然、友人が理不尽な暴力に晒されるのを横で見ていた中島は震えが止まらなかったが、意を決し、色黒クズに一矢報いてやった。
皮肉にもクズのせいで麗しき眼鏡の友情が証明されたが、仲良くボコボコにされて眼鏡もひび割れてしまうのだった。

二人の血塗れの様子は、殺人未遂と言っても過言ではなく、クズはいくつかの罪で裁かれて少年法改正に一役買うべき犯罪者だ。
保健室で治療を受け、駅まで言葉少なだった二人だが、中島は零が一人になって帰るのを心配し、気をつけてといぶし銀に声をかけてから別れた。

制服も血でダメにされた零は帰りながらパピコに対する誹謗中傷の嵐のネット世界を眺めながら家に着き、群がっているマスコミの中をすり抜け、警察に通報すると騒ぐママも適当にあしらって自室に入った。
有名人のスキャンダルにアレコレ意見するだけの低俗で下世話なテレビのワイドショーでも、当然パピコを責め立てていて、芸能人として終わり、違約金数十億だと喚き散らしていた。
パピコが英雄になることなど望まず、ただ愛し合っていただけの彼は、淫行相手の少年というレッテルを貼られ、どうしようもなく涙がこみ上げた。

深夜、パピコから電話がかかってきた。
彼女も事務所のお偉いさんにこっぴどく叱られたらしく、相当疲れているようだった。
そこで彼は、別れようと切り出したのだった。
感想
ギガント53話54話55話でした。
ブリーフ軍団は一体何なのか?
英雄から一転、淫行女として印象操作され始めたパピコと、ガタイがデカくなった分だけ心も醜くなった男に絡まれた零は彼女を想って別れを切り出しましたね…
https://www.kuroneko0920.com/archives/71403

































