PR掲載中最新コミック

慟哭とファーストキス

そんな歪な愛情に抵抗するように、彼が既に大人になっていることなど知る由もないチャコは、改めて見ればイケメンの令児に男を感じ始めていた。

 

部屋で二人きりなんて当たり前、しかし目が合えば顔が熱くなった

 

 

彼と一緒に東京に行けるかも知れない新たなモチベーションを得たチャコだったが、まさか自分の未来が彼岸花のように枯れるとは思っていなかった。

 

 

志望大学の学生が起こした、女子大生を食い物にした胸糞悪い事件。

 

それが報じられたことにより、祖父が孫娘を東京に行かせるなと言い出し、父親も納得し、母がその意向を娘に伝えたのだった。

 

青天の霹靂の中で自分宛てに届いた荷物は、似非森の家に置いてきた文章で、ちゃっかり論評まで添えられていた。

少年のアビス
著者名:峰浪りょう 引用元:少年のアビス3巻

 

 

 

号泣しながら令児の家に走ったチャコは、あっさり立場が逆転したことを自虐混じりに皮肉り、家族への恨み言をぶちまけた。

 

一人娘は都合のいい人形か愛らしいペットで、そこに一人の独立した人格は存在していない。

 

そんな絶望的な関わられ方に、チャコの絶望感は一気に限界を突破して嗚咽混じりに泣きじゃくった。

少年のアビス
著者名:峰浪りょう 引用元:少年のアビス3巻

 

 

おためごかしな励ましなど意味がないと感じた令児はだから、思わず心中に誘ってしまった

 

その言葉を紡いだ雰囲気は、チャコが好きな小説の主人公のようだった。

 

 

心中は慌てて冗談だとごまかした令児は、もし爆発して家族に殺されそうになったら何が何でも町から連れ出してやると言い切った。

 

それでちょっと前からのトキメキまで許容量を超えたチャコは、自然とファーストキスを捧げていた。

少年のアビス
著者名:峰浪りょう 引用元:少年のアビス3巻

 

 

お互いのファーストキスだと思い込んで嬉し恥ずかし、最低な一日が素敵な終わり方になって少し足取りを軽くできたチャコ。

 

しかし令児は、汚れ切っている自分とキスさせてしまったことに申し訳なさを感じた

 

 

 

好きだと言い忘れたことをちょっと後悔しながら、自分の方が汚い人間だと自覚したチャコが見上げた空には、明るい月が浮かんでいた。

 

 

申し訳なさで息苦しさを感じながら令児が向かったのは、ナギが働くコンビニだったが、彼女は既に辞めてしまった後だった。

 

死のうとして、助けてもらうために何度も先生とセック〇して、色々大金も出してもらうことになって。

 

棚からぼたもちの努力ゼロなクズの自分を責めながら覇気のない町を進んだ令児は、偶然か必然か、ベランダで一服しているナギを見つけたのだった。

 

 

蛾が街灯に吸い寄せられるように辿り着き、招かれた令児は、今更ながらに乳首が浮いているノーブラ巨乳に気後れしてしまう。

少年のアビス
著者名:峰浪りょう 引用元:少年のアビス3巻

 

 

本当に今更な反応を軽く茶化したナギは淡々と煙草に火を点けて吹かし、どうするか訊ねた。

 

 

彼は先生やチャコとの関係を打ち明けると、チャコに対する罪悪感と希望のような想いを吐露し、似非森から守るためにまだ死ねないと伝えた。

 

そこで気になるのは、ナギと似非森の違和感だらけの関係。

 

確かに二人は法的にも夫婦だが、愛のような胸が熱くなる感情で繋がっていなかったし、二人はまだセック〇もしていないという。

少年のアビス
著者名:峰浪りょう 引用元:少年のアビス3巻

 

 

だからチャコも犯されるようなことはないだろうと楽観視するナギは、令児の母と似非森が同級生だと知ると、一番の反応を示したのだった。

 

そしてセック〇する流れになったが、先生の影を見透かされた彼の欲情は瞬時に萎えてしまった。

少年のアビス
著者名:峰浪りょう 引用元:少年のアビス3巻

 

 

 

後日、似非森が高校生の時に起こしたという心中事件の記事を古い新聞から見つけて衝撃を受けた令児は、ナギと一緒に小説の舞台の情死ヶ淵を見に行った。

 

 

整備されて趣も何もない川。

自転車の二人乗りを見てしまった恋するチャコ。

 

どうやってどのタイミングで告白しようかばかり考えていたチャコは、自分とはまるで違うスラリとした体型の見知らぬ女に嫉妬した結果、新たに知りたくなかった事実を知ってしまう…

少年のアビス
著者名:峰浪りょう 引用元:少年のアビス3巻

 

 

感想

少年のアビス3巻でした。
面白度☆8 嫌な家族度☆8

薄っすら光が射してきたかと思ったらチャコの慟哭があって、町全体が透明なドームに覆われているような淀みを感じます。

少年のアビスを読むならこちら

https://www.kuroneko0920.com/archives/76706