PR広告掲載

128話129話

砦が壊れるんじゃないかと思うほどの暴風雨。

 

外が嵐だなんて分からないツリーハウス内、暖炉とソファまである部屋で腰を落ちつけた啓太たちは、自分たちのことを話した。

 

身体が芯から温まる肉スープを振舞われると、獲物を運んだサイコとまんじゅうが自慢気に語るだけあって、二人は意外な美味しさに驚いた。

 

 

遠慮なくたっぷりご馳走になったところで、葵は足の傷にしっかり包帯とラップを巻いてもらい、これまた意外と器用で優しいサイコにお礼を一つ。

インゴシマ
著者名:田中克樹 引用元:マンガボックス

 

 

もう彼女のあられもない姿と乳首まで見てしまっている彼は、美少女同級生の感謝だけで鼓動が高鳴る。

 

葵はまたお言葉に甘え、名字呼びではなくサイコくんに変えて改めて再会を喜ぶが、彼はギュッと寄せられた豊満な谷間しか目に入らず、まんじゅうに下心をからかわれた。

インゴシマ
著者名:田中克樹 引用元:マンガボックス

 

 

腹が満たされ温まったところで、啓太はこの島についてマオモに訊ねた。

 

いきなり襲われ、殺され、生贄にされと、責めるように問いかけるが、マオモはその訴えを一笑に伏し、力がある者が弱い者を支配する権力を持てるのが当然のことで、弱者が従うしかないという。

 

それが嫌なら抗えばいい。

インゴシマ
著者名:田中克樹 引用元:マンガボックス

 

 

そして自分たちインゴは、数千年の昔に追放された怨恨の一族なんだと語り出した。

 

 

数千年前、怨恨、修羅…

 

まるで日本昔話のようで信憑性などあってないようなものだが、そんな異常な物語を信じているからこそ、漂着者を人と思わない扱いができるのかも知れなかった。

 

 

マオモはそう説明するが、マイルは力だけじゃ生きられないと否定し、現代文明とは程遠い生活では殊更、色んな能力に秀でている者の力と漂着物に頼っているんだという。

インゴシマ
著者名:田中克樹 引用元:マンガボックス

 

 

マオモはそれはちゃんと分っていて、あえて啓太たちを脅かすようにおどろおどろしく話したようだ。

 

 

そうして話に割って入ったマイルは啓太たち用の着替えを持って来たついでに、葵をちょっと見つめると、勝手にガモウの嫁にされたパターンかと訊ねた。

 

その問いかけで、ガモウのところでの体験が一気にフラッシュバックした葵は、自然と涙が零れ落ちた。

インゴシマ
著者名:田中克樹 引用元:マンガボックス

 

 

しかし辛い顔を見せずに、平気だと答えた。

 

それは単なる強がりではなさそうで、力強い目の光にマオモは、同じように強い目をした一人の女性を思い出した。

 

その名はナナセ、カムゴロシの主人公でこの島の過去の話で躍動する女性だ。

 

 

それでガモウが葵に執着していたことに合点がいったマイルは笑いを堪えきれず、ヨメを盗んで一泡吹かせられたことに満面の笑みを見せた。

 

すると立役者の啓太に激しいスキンシップを仕掛け、乳首がはみ出るのも構わないものだから、もっとお近づきになりたいまんじゅうは嫉妬を露わにし、葵はジト目を向けた。

インゴシマ
著者名:田中克樹 引用元:マンガボックス

 

 

啓太とマイルは一旦無視した葵は、ナナセらしい人を見かけなかったので、その人は何をしているのか訊ねた。

 

ナナセは今はもういないというので、葵は亡くなったのだと察するが、ナナセは何年か前に、この島から脱出したのだった。

 

 

感想

インゴシマ124話から129話でした。

男があっさり殺されたのはちょっと可哀想でしたが、これもモブの運命といえばそれまでですね。

インゴシマを読むならこちら

https://www.kuroneko0920.com/archives/77456