147話
まともにやり合えばやはりロミーが圧倒的だった。
素手殺し経験者だと叫びながらの一発がまともに入ったミミは血を吐き散らし、あまりに痛いのかちょっと待ったの感じで手を前に出す。
もちろんロミーは構わずに前蹴りを顔面にぶち込んだ。

これは殺し合い、そう言われて思い出すのは狩りに出かけて戻らなかった数十人の少女たち。
それの下手人かと問われたミミはまだ悪びれもせずに、握り砂で目潰しを仕掛けるが、そんなのはお見通しのロミーにもう一蹴りイカれた。
そろそろ圧倒するのも十分になったロミーは首根っこを掴み、手刀にして止めを刺すことにすると、まだ悪あがきたいミミは汚い唸り声をあげた。

その時、ユーマが声をかけてロミーを止めた。
ロミーは大量殺人犯のこいつは殺すべきだと訴えるが、ユーマはそれでも殺してはならないと繰り返し、殺りたいなら自分を倒してみろとまで続けた。
思わぬチャンスに恵まれたミミは高笑いすると、ユーマのイキすぎた正義感に愛を伝えると共にロミーを煽りまくった。

だからユーマは勘違いを正してあげた。
タコ殴りで殺されるのを止めただけで、生きたまま魔女に脳を食われる生贄にさせてもらうと。
正義感が強いのだからミミ死すべしは、情に流されるべきでないリーダーらしい決断だ。
ぬか喜びさせられたミミはユーマに襲いかかったが、ボロボロの状態で勝てるほどユーマも弱くなく、後頭部に一発もらってようやく気を失った。

ロミーはアホみたいに牢屋を開けた愚行を叱られるが、まず治療してもらえることになった。
ということでミミとの諍いもこれにて終了、エルフの薬を使ってもらったロミーがパジャマに着替えてゆっくりしているところに彼が駆け込んできたので、心配してもらえる嬉しさよりもこんな日常感溢れる姿を見られるのが恥ずかしい。
しかし、穴の奥まで見た彼には乙女心の機微など理解できず、この世界じゃないとモテ期は一生来そうに無かった。

そして明日、記憶を取り戻しに行く予定だと告げられた仁科は、まず怖さを感じた。
一方、キーパーソンの脳みそ好き魔女は、予期せぬ来訪者に腰を抜かしていた。



































