165話
サキュバスの弱点を思い出そうにも、そもそもそんなものがあったかどうかさえ定かではない程度の知識。
それでもどうにかしないといけないと考える理性が彼にまだ残っているのが見ただけで分かる淫魔は、すかさず発情ブレスを吐きかけ、極上快楽とマインドコントロールで縛りつけまくった。

やがて牢屋で朝を迎えたルーミと仁科も同じく為すすべないまま、男がいない世界に淫魔として生まれたサキュバスたちの悲願達成を想像するしかできないでいた。
初の男になってしまった彼は、ただずっとそこに寝ているだけの状態。
4サキュバスは好き勝手に舐めて舐めさせて跨って腰を振って、吸いついて咥えてしゃぶりついて搾り取ってと、容赦なく余すところなく男を貪り尽くそうとしていた。
なぜ勃起できるのか分からないほど搾り取られているだろう彼は、本能的に次の射精で死の予感がした。
しかしそれでも、手放せない気持ち良さで深く考えられず、生涯最後と思われる一発を一方的に搾り取られたのだった。

その一際勢いある一発の直後、彼の変化に狂乱を止めた4サキュバスは顔を覗き込み、目から輝きが失われたのを認め、死んだ?と漏らした。
もちろん人殺しに罪悪感を抱く種族ではなく、まだ呼吸があるのを確かめると、ならまだ死ぬまで使えるなと分かり、また狂乱モードに入った。

直後、扉が蹴破られて誰かが入ってきた。
彼が救世主だと知った上で乗り込んできたのはルーミでも仁科でもなく、神々しいオーラを纏った騎士だった。
謎の騎士が乗り込んできたところで、彼の意識はフッと消えた。

次に目覚めるとどこかの崖そばでルーミと仁科もおり、死にかけた彼を慮って謎の騎士はまだ起き上がらないでと声をかけた。
そんな命の恩人に対し、一言目にお前と繰り出すほど傲岸不遜になってしまったのは、唯一の男で女を穴扱いし、救世主を気取れるようになった弊害か。
だから謎の騎士は偉そうな態度を皮肉り、ガッカリだと吐き捨てた。
彼女はこれから行くカルンナッハのグランドスールであり、ユーマから事前の連絡があったので彼らの旅路の障害になりそうなサキュバス館を訪れたというわけだ。
そして、唯一の障害と言えるサキュバスに予想通り捕まっていたので、二重にガッカリしたところだった。
思わぬサキュバスの撃退法も分かったところで、リーメアリーは翼竜を呼び出し手をまた後でと告げた。

救世主なのだから相応の高い期待をしているリーメアリーは彼を必要以上に甘やかすつもりはないし、そもそも翼竜は彼女専用。
こうして期待を裏切りまくった彼だが、今までにいなかった触れるのが恐れ多い神々しいタイプだろうと、発情したらどうなるか真っ先に気になった。


































