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232話

透明化して密かにこの戦いの現場にいた高木は、生か死かを問う戦いだと考えていた。

 

生とは、死とは、それぞれがそれぞれの答えを持ちながら戦い、生き残った者だけが犯人の元に辿り着ける選ばれし者の死闘。

 

親友と仲間が空に散っても気丈にしている関の近くで、そんなことを改めて考えた。

インフェクション
著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

 

 

そこまでは渚の思惑通りだが、果たしてそれぞれの答えがどんなものなのかは、さすがの人智を越えた犯人も分かるものではない。

 

愛しい人の生還を祈ったり信じたり、流れ込んでくる思考に耳を塞いだり、圧倒的な強さに焦ったり怯えたり。

 

ながみんが押され続けているのを眺めるしかない隊員たちの近くにいる紗月は、自己犠牲的な思考が多くて耳障りで仕方なかった。

インフェクション
著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

 

 

急激な体調不良で防戦一方になっている神城は、身体を動かすほどに脳が悲鳴を上げる悪循環に焦り、脳が壊れて再生しても、その時は自分自身ではなくなっているだろう恐怖に怯えた。

 

しかし奇跡で生き返った命だと思えば開き直ることもでき、轟を倒せるならそれで十分と割り切った。

 

同時に、紗月も自己犠牲精神に疑問を呈した

インフェクション
著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

 

ただ一人だけ、強く生きたいと願っている者がいた。

 

隊員たちを掻き分けた先、生きたい生きたいと願いながら戦っているのは一番死に近いながみんだった。

インフェクション
著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

 

その強い生への執着こそ最後の戦いで不可欠なものだと共感する紗月は、周囲の思考が流れ込んでくる受信のみの中途半端な状態から、もっと進化できないのかと渇望した。

 

 

死んでもいいとばかり流れ込んでくる鬱陶しさに顔をしかめ、自己犠牲で他者を助ける充足感は分からないでもないが、残された人間の気持ちも考えるべきだと言い返したくなる。

 

父が命を懸けて助けられた紗月だからこそその気持ちが嫌でも分かった。

 

美しい自己犠牲なんて今は求めてない紗月は、今こそ生きたい願いを全員が統一すべきだと念じ、新たな力に目覚めた。

インフェクション
著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

 

エネルギー波を打つように手をかざすと、周囲の人間に思考を送信できるようになったのだ。

 

 

生きて帰るという紗月の思いが頭に流れ込んだ隊員たちは、一斉に救国の女子高生振り返った。

 

それで送受信が可能になったと理解した紗月は、この能力をどう活用すればながみんの窮地を救えるのか考えを巡らせ、非力な自分でも戦える道筋を導き出したのだった。

インフェクション
著者名:及川徹 引用元:マガジンポケット

 

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