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177話

女の子救済を諦めた彼は、その要因となる金城との関係までだんまりというわけにはいかなかった。

パラレルパラダイス
著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2022年6号

 

 

 

小さい頃から父親に柔道と剣道を叩き込まれた彼は、小学生の頃に県大会優勝するほどの腕前に達し、中学の頃の父の転勤で新たな道場に入門し、そこで金城と出会った。

 

ワカメみたいに髪を伸ばして目も見えない陰気な雰囲気だが、礼儀として彼はちゃんと挨拶したのだが、金城の一言目は手合わせを求むものだった。

 

それに師範の顔は曇ったが、会っていきなりの試合が始まると、挑戦してきながら覇気の無さに彼は油断して迂闊に飛び込んだ。

 

すると明らかな反則で動きを邪魔されただけでなく、防具で防御できてない腋にわざと打ち込まれ、彼は折れたかもと思うほどの痛みと卑怯すぎる反則にキレかけた。

パラレルパラダイス
著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2022年6号

 

 

しかし師範も卑怯な反則を咎めないものだから、彼はそれにもキレそうになり、もう試合は棄権してその場限りで辞めたのだった。

 

 

クソな門下生とクソ師範がいる道場を辞めて他のところに入ったはいいが、同じ市内にいれば勝ち上がっていけば当たるのは必然。

 

そして団体決勝というお誂え向きな状況で再び金城と対峙した彼は、卑怯な手さえ気をつければ十分に勝てる相手だと踏んでいたのだが、竹刀を巻き上げられて脳天を割られるという圧倒的敗北を喫してしまうのだった。

パラレルパラダイス
著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2022年6号

 

 

決勝まで残った者同士でも圧倒的な実力差を見せつけられた彼は、正々堂々と負かされた屈辱も上塗りされてしまったが、それなりの強さを自負していたので、むしろ不屈の根性で更なる稽古に励んだ。

 

やがて一年後の再戦でギリ反則くらいの戦法で負けはしたが、一本は取ってやったので実力は拮抗した手応えを感じられたのだ。

パラレルパラダイス
著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2022年6号

 

 

これならいずれ勝てるというモチベーションを手に入れたのも束の間、その試合終了後に金城と鉢合わせ、剣道と人の命のどっちが大事と訊かれ、訊き返してもないのに奴が剣道だとサイコパシーに答えるので、彼は人の命だと答えてやった。

 

後日、彼は母親に手をかけられたことで、質問の本意と金城が勝利のためなら手段を選ばないド外道だと思い知ったのだった。

パラレルパラダイス
著者名:岡本倫 引用元:ヤングマガジン2022年6号

 

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