189話
リーメアリーに同行することに決めた彼はまず、仁科から情報を引き出しに行った。
しかし仁科は何も答えないし教えないと突っぱね、彼の心の弱さを知っているからこそ、情報はこちらのタイミングを見て伝えるという。
いきなりクソザコメンタルだとこき下ろされた彼は反発しようとするが、この世の全てを侮蔑するようなジト目で射竦められ、言われた通りに仁科がいたからこそここに来れたことを思い出した。

事前に金城のことを知ればトンズラこいていたはずと決めつける仁科は、案の定、現に今、母の仇から逃げようとしていると指摘しつつも、落として上げる話術で彼に自信をつけさせるべく、でも最終的には金城を始末してこの世界を救ってくれると信じていると締め括った。
そして優しいトーンだが凄まじい圧がある感じで、金城と戦いこの世界を救えるか?と訊ねた。
そう訊かれて無残な母の姿を思い出した彼は、約束はできないが準備はすると約束した。
次は必ず勝てるようにと請け負うが、やはり自信はなさげだった。

金城が燃え盛る業火の中で眠っているのは治療中らしく、国母の封印により手出しできない状態なので、国母を説得して封印を解かせるか、国母を始末して封印を解くか。
それの障壁になるのが、厄介な忠誠心を持つリーメアリー。
取りあえず国母と接触する必要があるので、仁科は必要なことは教えるから信用して欲しいと頼んだ。
もちろん信じない訳にはいかない彼が信じると答えると、仁科はさっそく、次にすべきことをあえて耳打ちした。
ドアにくっついて盗み聞きしている人物、そいつに聞かれないための耳打ちと囁き声で、リーメアリーを殺せと指示したのだった。

まさかの指示に驚いたのも束の間、カルンナッハの街に訪問者がやって来た。
正面から堂々と来たのは懐かしきボマーで富士山口のキア。

一体何しに来たのかと言えば、非処女になったマロンの代わりの補充員だった。
リーメアリーも街を離れる予定なのでガーディアン不在にもできないというわけだが、実力を買われたと思っているキアは満足気な様子でも、彼の見立てでは街の規模的に新人一人で十分と判断した気がしてならない。
ともあれ可愛いボマーと思わぬ再会でイイ仲の特別な空気を醸し出す二人に構わず、リーメアリーは出発の日を伝えた。
次にすべきことは国母に絶対忠誠の呪いをかけられているリーメアリーを殺せという無茶ぶりだが、果たして彼は心を鬼にできるのか。


































