途絶えていなかった眉村の血
しつこくドアを叩き、引っ越し業者を日和らせて追い払ったのはまたしても隣人の男だった。
そして隣人は業者を追いかけていったが、車でトンズラこくのを無理には追わず、しっかりナンバーを目に焼き付けるにとどめた。

そしてマンション前で見張っていた利根川はまた事が終わってから駆けつけ、無能にも程があるのを露わにしまくるが、盗聴器だけはしっかり発見して回収し、警察に一緒に行った。
一方隣人は、ナンバーから車登録で分かる情報を吸い出していた。
さすがにもう一般人の殺人未遂ともなれば警察も動かない訳にはいかず、業者が逮捕されるのは時間の問題だが、さすがに部屋に戻れない祥子は利根川が持っている避難部屋で解決を待つことにした。
その頃の業者は逮捕される前に派手にやってやるつもりでヤクをキメてから、また愛車で突撃しようとしたのだが、そこで待ち伏せていたのが隣人だった。
すると隣人はキマっている業者をたじろかせるほど、訳の分からない頼みを突きつけたのだ。

そして混乱しながらもハイになっている業者が受け取ると、隣人は服を脱いで骨と皮だけのような痩せ細った身体を露わにした。
その身体は背中は綺麗なものだが、前面は元の肌が分からない程に切り刻んだ痕で覆われていた。

まさに狂気の沙汰。
怖すぎる変態。
傷だらけの変態に求められた眉村信者はドン引きするが、グッと気合を入れ直して傷の上から更に切り刻んでやると、隣人は自分の血に大興奮して今にも射精せんばかりに怒張した。

まさに変態を更にぶつけられた信者はいよいよブチ切れ、タコ殴りにしてさっさと祥子の元に向かおうとしたが、勃起からのタコ殴りでもまだまだ元気な隣人は、隙だらけの信者の首筋に噛みついた。
ゴム製かと思うほどに伸びた首の皮は躊躇なく噛みつく歯に食い破られ、切り刻んだ以上のダメージを負わされてしまう。
他人が傷つく姿や血でもそれなりに興奮できるのか、しかし信者が与える痛みでは満足できなかった隣人はブツブツと不平不満を漏らすと、更にピラニアの様に大口を開けて襲いかかったのだった。

数日後、祥子の元にも信者が投身自殺を図ったという情報が舞い込んだ。
捕まるくらいなら死をという見解がされているが、襲われるだけ襲われただけの祥子の心が晴れることはなかった。
それを知った美穂が祥子の部屋で一緒に住むことになったのだが、信者が消えてもまだ得体が知れないままの隣人問題は何も解決していない。
それに引っ越し業者が眉村の指輪まで手に入れられるはずがなく、ポストに入れた奴は別にいる可能性が高い。
つまりそいつもまた、眉村と何らかの関りがあるということだ。
その懸念はもちろん謎の隣人で、やはり眉村家と深く分ち難い繋がりがある男だった。
美穂が同居し、いくらか生活のストレスが減ったり増えたりでも安心感が段違いになった祥子だが、今度は不穏な噂のある女上司や、その噂を教えてくれた男上司との間にも、気を遣わなければならない状況になっていく。

そんな中、隣人の調べを進めて正体に辿り着いた利根川だったが、またしても不用意に近づいてしまったことで…
感想
隣人X5巻でした。
面白度☆7 極端度☆9
サイコマッチョの次でズタボロガリガリとは、この正反対なキャラと眉村死亡で完結しなかったことが、蛇足にならないことを祈ります。
































