217話
本心でも彼を侮蔑していたリーメアリーの理性まで吸い取られてしまった。
彼女の箍がスッキリ外れたところで彼も拘束を解放されたのは、今度は身動きできないだのなんだの言い訳の余地を与えないため。
直後、手足の自由を取り戻した彼はいきなりリーメアリーに躊躇ない顔面蹴りをぶち込まれた。

ゆっくり驚いて痛がる暇もなく二発目もすぐぶち込まれたところで、リーメアリーはぶつくさと彼への不平不満どころか憎しみの言葉を羅列し始めた。
軟弱、無能、これが三千年ぶりの男かよ。
さすがにカチンときた彼が立ち上がって言い返そうとしようものなら、また躊躇ないアッパーが顎にぶち込まれて彼は膝をつかされる。

これが見たかったヤールヤーは高笑いし、男で救世主なのに女一人に手も足も出ないのかと煽り倒す。
シンプルに戦闘力ならボロ負けだが、この世界の女に無双できる男の一人として彼は立ち上がり、勝てるところを見せてやろうとリーメアリーの腕を掴んだ。
しかし彼女が発情する様子はなく、侮蔑の眼差しのまま真っすぐなパチキをぶち込み、彼はまたノックダウン。

こうなるのも分かっていたらしいヤールヤーがまた高笑いして楽しんでいると、リーメアリーは改めて彼個人への不平不満に恨みに憎しみにと、溜まっているものを言葉にして吐き散らしていく。
か弱く、女にも勝てず、ならば嫉妬深い神に勝てる道理もなし。
あまつさえ逃げ、問題を先送り、なのに女と交尾ばかりで快楽を貪る。
嫉妬深い神と大して違わない男。
言いたい放題言われまくった彼はここまで悪し様に罵られたことに驚き、理不尽でそもそも責任を転嫁していることに憤りを感じた。

現実の自分は死にかけでベッドの上だし、そもそも望んでこの世界に来た訳でもないのに世界事情を鑑みて命を懸けて救おうとしているのに、殺人犯のサイコパス金城と同じ扱いではさすがにキレるのも当然。
そこで彼が思い出したのは、仁科に言われたリーメアリーを殺せという指示。
高慢ちきな女だが仲間として救うべき一人として暗殺などあり得なかったが、ここまで侮蔑されているなら罪悪感が和らぐどころか、殺さないと殺されるのだからもう正当防衛みたいなものだと思い込んだ。
こうして真っ黒ボディになってダークサイドに堕ち切った彼。

ここまで仕上がったらステゴロなんてゆっくり見てられないヤールヤーは、剣を一本だけ提供して浅ましい殺し合いにスピーディーな決着を促したのだった。
感想
パラレルパラダイス215話216話217話でした。
やっぱりルーミは我慢できなかったパターンは予想通りでしたし、ヤールヤーの精神攻撃のからくりも想定の範囲内でしたけど、乗り越え方が楽しみでなりません。
「パラレルパラダイス」ネタバレ最新218話219話220話。高慢ちきな女は真の女騎士だったのにヤリチンときたら…
































