離島の女子大生
もちろん後で飛高に未遂犯について問いただすが、未来など見えるはずがないと軽く受け流され、事実を明らかにしてくれるはずもなく。
そうくると想定していた五代は、自分の家族が肉塊にされて殺された事件に繋がるかも知れない別の事件、祝波島41人殺しと呼ばれる大虐殺事件に自分を飛ばせと求めた。

絶海の孤島。
よそ者の犯人と村八分。
犯人とされる元自衛官の軍場蔵人は虐殺してバラバラにした島民をなぜか、一か所に集めて肉塊にした。
そのおぞましい犯行は、五代の家族の殺され方と酷似していた。
軍場がこの世から消えた後で五代家族の事件が起こったのだが、犯人の心理を知ることは五代にとって小さくない前進になるはずだった。
こうしてこれまでの中で最も強敵になる犯人と対峙することにした五代は、これからその島に滞在する女子大生の一人になり、海を渡った。

彼女らはサークルのイケメン先輩に頼まれ、彼の祖母の仕事を手伝うリゾートバイトとしてこの島に滞在している最中、島内のいざこざとは無関係なのに被害者になったあまりに不憫なパターンだった。
着いた当日の夕食の席でさっそく、お祖母ちゃんから一年前に引っ越してきた軍場は人を殺して逃げてきたという噂があるから近づいてはいけないと忠告された。
果たして事実かどうかはまだ噂程度の話だが、島民の中では軍場は間違いなく危険人物として忌避されている状況だった。

資料のまま軍場がそのまま稀代の殺人鬼なのか、それとも明かされてない秘密があるのか。
翌早朝、朝食に舌鼓を打ちながらどうやって犯行を未然に防ぐか思案していると、村長一家がお客さんが来ているのを聞きつけて挨拶にやって来た。
村長一家3人も被害者になったが、肉塊は村長宅の裏手の洞窟内にあったことから、犯行のヒントがあるかも得られるかも知れない。
お祖母ちゃんの厚意に甘えて村長一家に島内を案内してもらうことになると、まずラベンダー畑のような紫の花が咲く立浪草の群生地に見せてもらう。

五代はなぜか見覚えがあるような気がした後、次は村が一望できる高台に。
そこからなら、軍場の家がある辺りと被害者が集中していた丘の住宅地との位置関係がよく分かり、軍場がまっしぐらに他の家々を無視して丘に向かっただろうことが察せられることから、村長一族への恨みが相当なものだったはずとも思われた。
そこで手始めの情報収集として、軍場とのトラブルが現時点でないか訊いてみると、村長妻が急に怯えて事実か被害妄想か分からない彼への恐怖をヒステリックに喚き散らした。
それで村長夫婦は帰ってしまったが、息子の将王が案内を引き継いでくれることになり、同年代の若者らしく、島唯一のビーチへ行くことに。
割りとイケメンな誘いに二人がホイホイついて行くことにした隙に、五代は森の中の軍場の家に向かったのだが、古臭い平屋は人殺しだの犯罪者だのラクガキだらけで、いつ凶行が起こってもおかしくない状況に見えた。
そして五代は室内で、不衛生に解体された獣とがっちり施錠された二丁のライフルを見つけたので、写真に撮って駐在に銃刀法違反としてしょっ引いてもらい、未然に犯行を防ごうとした。

しかしタイミング良く、島内中の電話線が切られていることが発覚し、島民が軍場の仕業として乗り込むことに決めた。
一方、岩場で無防備にお花を摘んでいる女子大生に魔の手が忍び寄ろうとしていた…

感想
サイコ×パスト猟奇殺人潜入捜査5巻でした。
これは犯罪史に残る津山の事件をオマージュしたんでしょうかね。
孤島、大虐殺、よそ者と島民の村八分、島外から来た若者たち、怪しげな村長一族、ミステリー小説が書けそうな要素盛りだくさんで楽しみです。
おそらく、島ぐるみの犯罪があり、軍場は身内が被害に遭ったか島民に殺されたかで復讐しに来たとか、その辺りな気がします。
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