16話
そのネットニュースはあっという間に情報規制がしかれ、動画はすぐに削除されていった。
世間では性質の悪い悪戯だと一時話題になったが、大沢という女性記者は、悪戯ならすぐに削除する理由もなく、また特定の相手に向けられたような主義主張もない簡潔な声明が、本物のスナッフフィルムだと裏付ける証拠だと考えた。
著者名:武中英雄 引用元:喰姫3巻
そして大規模な報道規制ができるのは、政府以外に考えられない。
動画が公開される数日前に起きた山奥での連続不審死や行方不明事件と関連付けた大沢は、生き残りである須賀に接触した。
死ぬより恐ろしい目に遭いたくないなら、もう追わない方がいい。
そう忠告されたが、彼女は情報屋に調べてもらい動画の廃墟の場所をつきとめてしまった。
近づくにつれ通行止めが多くなることで、余計に隠さなければならない何かがあると確信した彼女は止まらなかった。
車を下りて山の中に分け入っていくと、同業者らしい男が誰かと話しているのが見えた。
木陰で様子を窺うと、男は巨大なカマキリのような化物に向かって平然と語りかけていた。
傍には別の男の死体が転がっていて、話しかけていた男も顔面を喰いちぎられて殺された。
著者名:武中英雄 引用元:喰姫3巻
訳が分からないまま、須賀の言葉が思い出される。
気付かれない内に逃げようとしたが、恐怖が伝染したように足元の小枝が音を立ててしまい、化物は彼女の方に首を動かした。
震える身体を抱えて覚悟した時、また別の男が現れて化物をあっという間に倒してくれた。
しかし大きな刃物と特殊なスタンガンを持ったその男に、彼女も気絶させられてしまった。
大沢が目覚めたのは病院のベッドの上だった。
助けてくれた男がもう一人の生き残りの学生だと気付いたが、これ以上この件に踏み込もうとは、もう思わなかった。
17話
紀藤は吾妻が殺された動画を見た後、自ら部隊の門を叩いた。
しかし、部隊への入隊は認められず、ある書類を渡されて追い返された。
その書類を見て向かったのはミコのところだった。
化物の殺し方は化物に訊けばいい。
思わぬ早い再会をミコは歓迎しなかったが、彼女は戦闘訓練を通して紀藤を鍛え上げ、彼もキリの血を受けた身体の特性を活かして、トレーニングで自らをいじめ抜いた。
そして最終段階として、人間の姿に見えるリーパーを殺して、後戻りできない世界に足を踏み入れた。
著者名:武中英雄 引用元:喰姫3巻
たった一人でキリの首輪のGPS情報を頼りに進んでいったが、首輪だけが廃墟の手前の橋にかけられてあった。
無理矢理取ると血液凝固剤が流れて、たちまち死に至ると説明された首輪。
それが外れていると言うことは、キリは殺された。
せり上がる悲しみを怒りで覆い隠して、彼は廃墟へと進もうとした。
その瞬間、足がワイヤーに絡め取られてしまった。
そして銃を携えた女たちが姿を現し、その中にキリもいたのだった。
著者名:武中英雄 引用元:喰姫3巻
感想
喰姫3巻でした。
面白度☆8 残虐度☆9
作者さんも言ってますが、まさか吾妻が退場してしまうとは思いませんでした。
しかもテロリストに捕まった民間人みたいな惨い最期だなんて、両親の悲しみを思うとやるせないですね。
物語りも最終局面に入ってきて、女たちを先導するリーダー格の正体も気になるところですが、和製ランボーになりつつある紀藤とキリの共同戦線に期待が高まります。
そこに姉様と早瀬の殺し殺されコンビが介入するのかどうか!?
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